EXHIBITIONS
2016-09-02Konohana’s Eye #13 小松原 智史 「コノマエノコマノエ」
・小松原 智史 展に関する、掲載プレビュー・レビューのご紹介
Konohana’s Eye #13
小松原 智史 「コノマエノコマノエ」
2016年9月2日(金)~10月16日(日)
開廊時間:木・金曜 15:00~21:00/土・日曜 12:00~19:00
休廊日:毎週月曜~水曜
会場:the three konohana
クロージングパーティー : 10月16日(日) 17:00~
≪同時開催≫ 「見っけ!このはな 2016」 9月10日(土)、11日(日)
此花区梅香・四貫島エリアの毎年秋の恒例イベントが、本展の会期中に開催となります。当期間中は、展示と共に小松原智史の公開制作(ワーク・イン・プログレス)をご覧いただけます。
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このたびthe three konohanaでは、小松原 智史(Satoshi Komatsubara, b.1989)の2年ぶりの個展を開催いたします。
一昨年の弊廊での個展では、小松原の主題の軸である「無意味」な世界の深化と、彼の絵画の画面そのものに鑑賞者の視点と思考を集中させることを目的としました。彼の世界観の伝達が表層的に留まりやすい傾向にあった従来の彼の制作・発表スタイルを再考し、彼の絵画作品の細部を起点に、彼の描きのルールやその特性、そして彼の「無意味」への思考を深く考察する機会となりました。さらに昨年の「奈良・町家の芸術祭 はならぁと」では、宇陀松山エリアの大規模な町家「アキヤマ」1階の空間を、様々なアプローチの作品にて埋め尽くす、彼にとって過去最大規模の展示をおこない好評を博しました。膨大な作品量による圧倒感のみならず、地域性および町家のサイトスペシフィックと明確に距離を置いたアプローチに特筆すべき展開がありました。どのような発表の状況や環境においても、彼は「無意味」な世界の追究へ一貫したまなざしを向け続けています。
本展では、小松原の描き方に変化が生じます。学生時代はペン画で現在の表現を進めていましたが、学部卒業のころに墨と筆での描写に移行し、墨の濃淡と筆がもたらす線の強弱によって、画面に三次元的な奥行きを獲得することとなりました。それによって、「無意味性」が増殖していくボリューム感を実現することができ、平面絵画としての力強さを得られたことは確かです。しかし、三次元的な表現を強調することによって、意味を作り出す余地と隙が生まれたことに気づいた彼は、このたび学生時代のスタイルに立ち返ります。二次元を強く意識した描きと画面構成に取り組んだ新作で、「無意味性」に更なる説得力を加えることを目指します。これまで常に拡張的概念で表現を推し進めてきた彼にとって、「コノマエ(この前)」に戻るという今回の決断は重要な転換点になると思われます。単なる原点回帰ではなく、三次元の表現で身に付けた技術や思考を二次元に持ち込むという、これまでの経験の積み重ねによる表現の進展として、その変化を確かめていただければと思います。さらに、前回の個展では実施しなかったワーク・イン・プログレスの作品も、本展の会期中に公開制作としてギャラリー内にて随時進行し、学生時代からのアプローチを改めて自らの主題に理路整然と結びつけることも目的とします。
自らの表現を語る際に小松原は、「逃げる」という言葉を頻繁に用います。常に「意味」とのいたちごっこの中で自らの世界観を探り、そして一定の世界観が出来上がった時に「意味」が再び彼を追い立て、再びその場から逃げ去る。常に膨大な情報が周りを取り巻き、意味や答えを求めらがちな現代において、「意味/無意味」は表裏一体な関係にあると言えるでしょう。彼が向き合い続ける「意味」と「無意味」、その狭間から生み出される世界観から、日常のあらゆる事象と結び付けて考える機会になれば幸いです。ぜひこの機会にご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
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小松原 智史 《コマノエ》[部分] 墨、ジェッソ、キャンバス 182.0 x 145.4 cm 2016 【本展出品作品】
小松原 智史 展「エノマノコノマノエ」展示風景(the three konohana、大阪、2014) [撮影:長谷川朋也]
小松原 智史「アキヤコマ」展示風景(宇陀松山・アキヤマ[奈良・町家の芸術祭 はならぁと 2015]、奈良、2015) [撮影:長谷川朋也]
2016-08-03《常設展》「Gallery Collection」
2016年8月4日(木)~13日(土)[13:00~19:00/8/7(日)、8(月)、11(木)休廊]
常設展「Gallery Collection」
2016年8月4日(木)~13日(土)
開廊時間:13:00~19:00
休廊日:8/7(日)、8(月)、11(木)
このたびthe three konohanaでは、8月4日(木)から常設展「Gallery Collection」を開催いたします。
本展期間中は、通常の開廊時間や休廊日とは異なりますので、ご注意くださいませ。
また勝手ながら、当方の都合により開廊時間の変更や休廊となる場合もございます。その際には前日までにホームページおよび、Twitter、Facebookにてお知らせいたします。
たいへん暑さの厳しい中、お盆前までの短い期間ではございますが、お気軽にお越しくださいませ。
2016-06-17Konohana’s Eye #12 加藤 巧 「ARRAY」
Konohana’s Eye #12
加藤 巧 「ARRAY」
2016年6月17日(金)~7月31日(日)
開廊時間:木・金曜 15:00~21:00/土・日曜 12:00~19:00
(※ART OSAKA 2016開催期間中の7/1(金)~3(日)は、12:00~18:00)
休廊日:毎週月曜~水曜、6月30日(木)
会場:the three konohana
オープニングパーティー:6月17日(金)18:00~
≪関連イベント≫
トークセッション:7月10日(日) 15:00~16:30
加藤 巧 × 福元 崇志(国立国際美術館 研究員)
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このたびthe three konohanaでは、弊廊では初めての発表となる加藤 巧(Takumi Kato, b.1984)の個展を開催いたします。
当初から平面表現への志向を持っていた学生時代に、あえて彫刻専攻に籍を置くなどして、絵画表現を造形の意識で捉え続けてきた加藤は、現在は卵テンペラの技法による表現を軸に作家活動を展開しています。大学卒業後は、国内での発表にとどまらず、海外の展覧会やアーティスト・イン・レジデンス、プロジェクト系の企画に精力的に参加してきました。さらにはキュレーションの活動も並行しておこない、昨年の「奈良・町家の芸術祭 はならぁと 2015」では、キュレーターとして橿原市今井町の町家2軒を担当した企画が好評を博しました。6年前から奈良に在住している加藤ですが、関西での個展は本展が初めてとなります。
古典的な技法である卵テンペラを、あえて自らの表現に選択する加藤は、その制作過程にある様々な要素を論理的に再考し、現代の諸問題にも結びつけることに努めています。古来の絵画における物理的な構成要素である顔料、展色材、支持体の三者の関係性から、絵画の構造そのものを根本的に捉えなおしていく思考と、制作行為に立脚した身体感覚。これら大きく二つのアプローチが、彼の表現の主軸となります。
彼が作品上で表現する形象は、紙に即興で描いたドローイングを基にしています。その細かな色の変化や筆致を丁寧に観察し、卵テンペラで置き直すように描くことで作品を制作しています。その際、絵筆を画面上で滑らせるような描き方ではなく、細い筆で少しずつ絵具を支持体に乗せる行為を重ねて画面を作り上げます。行為の即興性と反復性、イメージを立ち上げるための感覚的手法と構築的手法。対極の動作と思考が常に制作過程において並行するように進められていきます。さらに、自らの手で素材を調合・生成する絵具、描くというよりも画面に顔料を定着させるという意識、そして私たちの視覚の認知に関わる色彩と顔料との関係の考察は、絵画の表層をうごめく物質という本質的な思考を起点とする、彼の立ち位置を明確にしています。これまでの絵画をめぐる様々な要素を一つ一つ拾いあげながら、自らの身体性を通じて造形の在り方に立ち返らせようとする姿勢を、彼は一貫して持ち続けています。
本展では「配列(array)」をキーワードに、規則性を起点とした造形思考の派生とその多様性を、本展の個々の作品と空間構成にて考察することを狙いとします。古来の技法と素材に向き合うことにより、従来の絵画の手法や定義・目的を細分化し、その意味を現代性と照らし合わせて再構成する過程の気づきへと誘導する内容になります。
ここ最近のアートシーンには、社会における芸術の役割の提示が求められるケースが随所に見受けられます。これまでプロジェクト系の企画に積極的に関わってきた加藤にとって、この卵テンペラの技法での表現は決してその動向から距離を置くものではありません。むしろ、古来から受け継がれている絵画制作の技法と行為を多角的に分析することによって、現代の人間の行動や思考の指針を引き出す可能性を、彼は強く意識しています。愚直なまでに対照的なアプローチを重ね、絵画そのものの価値観の転換をも目指す彼の信念を、思考と表現、新旧が交差するバランスの内に見いだしていただければ幸いです。ぜひこの機会にご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
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[ARRAY 配列]
顔料とよばれる色の粒を画面の上に配列し、定着して見せている。
例えば、「包囲光配列 Ambient Array」という言葉がある。ジェームス・J・ギブソンという認知心理学者が提唱した「アフォーダンス」の概念の中で、空間や表面を満たしている光の配列が人間の認知を誘発しているという見方を示す造語である。
人間の「見え」を空間や表面の光の配列として見直す考えがそういった形で語られるずっと以前から、
画家は配列と定着を技術にしている。
私は現代においてもその事実から飛躍せず、顔料を並べ続ける。
それは画家の持っている職人的な側面を継いでいくことの決意である。
私は、画家の仕事が今も昔も変わらないことを信じる。
失われるべきでないこととして保存する。
2016/3 加藤 巧
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≪No Title≫ 顔料、卵黄、石膏地、亜麻布、木材 30.0 × 30.0 cm 2015 [本展出品作品]
≪No Title≫ 顔料、卵黄、石膏地、MDF 60.0 × 2.0 cm 2015 [本展出品作品]
《4×4》 木材、和紙、石膏地、顔料、卵黄 180.0 x 120.0 x 3.0 cm 2015 [撮影:長谷川 朋也]
「Seen from a Vehicle」展示風景 KulttuuriKauppila, Ii, Finland 2015
2016-04-16Gallerist’s Eye #2 藤崎 了一「Vector of Energy」
・藤崎 了一 「Vector of Energy」 展示記録
Gallerist’s Eye #2
藤崎 了一 「Vector of Energy」
2016年4月16日(土)~5月29日(日)
開廊時間:木・金曜 15:00~21:00/土・日曜 12:00~19:00
休廊日:毎週月曜~水曜
会場:the three konohana
協力:KANA KAWANISHI GALLERY
≪関連イベント≫
・藤崎 了一パフォーマンス「Energy Equal」&オープニングパーティー 4月16日(土)17:00~
・ギャラリスト・トーク 4月23日(土)17:00~18:30
河西 香奈(KANA KAWANISHI GALLERY 代表)、山中 俊広(the three konohana 代表)、藤崎 了一(アーティスト)
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このたびthe three konohanaでは、藤崎 了一(Ryoichi Fujisaki, b.1975)の個展を開催いたします。本展は2013年秋以来の実施となるGallerist’s Eyeシリーズの企画として、東京のKANA KAWANISHI GALLERYの協力にて開催いたします。
藤崎は、京都市立芸術大学で彫刻を専攻したのち、一昨年まで京都の複合型スタジオ「SANDWICH」のテクニカル・ディレクターとして、現代美術家・名和晃平氏の作品制作管理を担当しました。昨年から個人としての作家活動を再開し、東京を中心に個展、グループ展の作品制作・発表のみならず、幅広いジャンルの人々とのトークショーの開催など、学生時代からのブランクを全く感じさせない、かつ「SANDWICH」での経験に培われた精力的かつ多岐にわたる活動を展開しています。
出身地の大阪で初めての個展となる本展は、地元でのお披露目として昨年の作家活動再開時からのコンセプトに沿った作品群と、これからのコンセプトの深化を推し進めるための新たな実験作の、大きく2つの内容で構成します。藤崎は立体作品をはじめ、写真や映像などジャンルにとらわれずに制作をおこなっています。素材技法の違いに関係なく、自らの身体感覚を制作行為に直接反映させるプロセスを通じて、偶発的な物理現象を作品に取り込みながら、作品が成立する基準の探求に努めてきました。単純な制作行為と素材への執着から状況的要素および造形を作品内に留めるアプローチや、素材の特性を引き出した制作行為によって、自然物が作り出す造形との関係性の考察にも取り組んでいます。これらは並行して、彫刻を起点とする彼自身の身体感覚と造形表現から得られるリアリティを確認する作業でもあります。
本展では、新たに「エネルギー(力量)」への考察が、これまでの作品群の延長線上の表現として加わります。本展のオープニングイベントにておこなう、藤崎自身による制作パフォーマンス「Energy Equal」が、今後の彼の展開を示唆させるものとなります。素材に解体と構築、対極のエネルギーを等しく与える行為を積み重ねて、作品化へ結び付けていくこのパフォーマンスには、ただ作品制作のプロセスを提示するだけではなく、一方向ではないエネルギーのあらゆるベクトルが交わって、作品を成立させていく視点を強調させる意味があります。人為的なエネルギーの多様性と、素材の持つ物理学的なエネルギーとその特性から生じるイレギュラーなエネルギー。これら複数のエネルギーのベクトルが組み合わさり、その集合体として一つの作品が制作・成立していくという状況の提示が、これまでの藤崎の作品群にも新たな解釈を付与することになると思います。
現在の藤崎は、現象・状況的な要素に意識を傾けながらも、大学時代から一貫して彫刻への愛着が強く、作品にいかに物体としての強度を獲得できるかに努めています。制作行為や素材に触れることによる身体感覚を尊重しながらも、時代に合致したリアリティを得るための物理学的思考を重ねることで、さまざまな思考のベクトルを交差させて新たな価値観を巻き込んでいく可能性を、彼の一連の作品群から感じ取っていただければ幸いです。ぜひこの機会にご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
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《Metaball Red》 Movie 2016 © Fujisaki Ryoichi 【本展出品作品】
《colored oil_purple cosmos 01》 アーカイバルピグメントプリント 2015 © Fujisaki Ryoichi courtesy KANA KAWANISHI GALLERY
《blue plaster twins》 石膏・インク 2015 © Fujisaki Ryoichi courtesy KANA KAWANISHI GALLERY
藤崎 了一「ADDICT」 video installation (CC4441 THE GALLERY・東京、2015) courtesy KANA KAWANISHI GALLERY
藤崎 了一「ADDICT」 video installation(island MEDIUM・東京、2015) courtesy KANA KAWANISHI GALLERY
2016-02-12Konohana’s Eye #11 鮫島 ゆい 「5時の点は白と黒」
Konohana’s Eye #11
鮫島 ゆい 「5時の点は白と黒」
2016年2月12日(金)~3月27日(日)
開廊時間:木・金曜 15:00~21:00/土・日曜 12:00~19:00
休廊日:毎週月曜~水曜
会場:the three konohana
オープニングパーティー:2月12日(金)18時~
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このたびthe three konohanaでは、鮫島 ゆい(Yui Samejima, b.1988)の2年ぶりの個展を開催いたします。
2年前の弊廊での個展以後の鮫島は、複数のグループ展への参加に、昨年弊廊が出展したアートフェア「ART OSAKA 2015」での新作発表と、着実に制作および発表を重ねてきました。前回の個展で改めて構築した自らの表現手法の枠組みを、2年間一貫して遵守してきた成果を踏まえて、今回の個展に臨みます。
前回の個展では、鮫島のこれまでの作風の展開を踏まえて取捨選択した上で、彼女の表現と作品制作のルールを定めていくことに取り組みました。これまでに随所に見られた感情を露わにした筆致や多様な色彩を排除し、自らの視覚を通じて現実から引用したかたちと、自らの思考と想像の中から得られた架空のかたち、この二つのモチーフの探究を造形への意識の軸に絞りました。さらに彼女が学生時代から意識を持ち続けているコラージュの思考を、単一の作品内で両極のモチーフを構成する際の軸に置き、絵画作品のみならず立体作品も並行して制作することにより、絵画・二次元の範疇に固執することなく、彼女の作品制作のプロセスそのものに表現の重心があることを明確にしました。
本展では、2年前の個展以来継続してきたこの表現スタイルに基づきながらも、二極化かつ対照的に置かれているそれぞれの要素の境界線および接点への探究を深める内容となります。昨年の「ART OSAKA 2015」で発表した一連の新作にもその傾向が見られましたが、各々の作品を構成するかたちや材料の扱いに独特で唐突なものが目立ち、さらに作品内でそれらが組み合わさる中でつかみどころの無い曖昧な部分が顕著に現れ出しています。前回は作品を構成する個々のパーツの考察に重きを置いていましたが、本展では個々の作品および全体の展示に更なる深みと説得力を与えるための構成力に、意識をより傾けていきます。本展でも継続して絵画作品と立体作品の双方で空間を構築し、ミクロとマクロの視点から彼女の造形思考の深化を提示する内容となります。
鮫島は、本展のイメージを「画質の荒い映像を、次々とコマ送りで見た時に残る、実像と虚像の隙間のようなもの」という言葉で表現しています。強く立ち上がった個々の不思議なモチーフを再構成する意図とともに、視覚上の違和感とモチーフのゆるやかな関係性の共存をほのめかすように露呈させる彼女のアプローチは、私たち鑑賞者へ視覚や理性のみで捉えきれない意識への誘導を促します。これまでは生命体という言葉で表現していた彼女のモチーフのあり方が、現在ではより客観的で無機質なものとなり、冷静に関係性の概念自体に向き合っているように思います。単純な調和でも違和感でもない、曖昧さの容認が前提にある彼女のコラージュ的思考による意図とそのイメージの展開を、感性と理性を行き来しながら感じ取っていただければ幸いです。この機会にぜひご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
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《ある日のヴィデオ・アニメイション #1》 アクリル・綿布 30.0 x 30.0 cm 2016 [本展出品作品]
鮫島ゆい展「中空の雲をつかむように」展示風景 (the three konohana・大阪、2014) [ 撮影:長谷川朋也]
《ウンヨウ》 アクリル、綿布 91.0 x 72.7 cm 2014
《黒いじょうろ》 ミクストメディア 40.0 x 41.0 x 31.0 cm 2015
2016-01-06《常設展》「Gallery Collection」
2016年1月6日(水)~16日(土)[水~土曜開廊/13:00~19:00]
常設展「Gallery Collection」
2016年1月6日(水)~16日(土)
開廊時間:13:00~19:00(※1/13(水)は16:30まで)
休廊日:毎週日曜~火曜
このたびthe three konohanaでは、年明けの1月6日(水)からの2週間、常設展「Gallery Collection」を開催いたします。
おかげさまで今年の3月にttkは開廊3周年を迎えますが、これまでにttkで個展を開催した作家の作品をまとめてご紹介いたします。
Director’s Eye企画を除いて全て個展形式にて展覧会を開催してきましたので、ttkの空間でこのようなスタイルでの展示は初めてとなります。
また本展で作品をお求めの方には、お年玉的なサービスもご用意しております。
過去のこの作家の展示を見逃したという方はもちろんのこと、毎回ご来廊くださっている方も、 ぜひこの機会にご高覧くださいませ。
なお本展中は、開廊日を水~土曜日、開廊時間を13時~19時とさせていただきます。(※ 1/13(水)は16:30まで)
当方の都合により、時間を変更する場合がございます。変更時はHPやSNSでお知らせいたします。
お正月明けすぐの短い期間ではございますが、みなさまのご来廊を心よりお待ちしております。
2015-11-13Konohana’s Eye #10 乃村 拓郎 「On」
Konohana’s Eye #10
乃村 拓郎 「On」
2015年11月13日(金)~12月27日(日)
開廊時間:木・金曜 15:00~21:00/土・日曜 12:00~19:00
休廊日:毎週月曜~水曜
会場:the three konohana
クロージングパーティー:12月26日(土)18時~
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このたびthe three konohanaでは、乃村 拓郎(Takuro Nomura, b.1986)の個展を開催いたします。2014年の1月~3月に弊廊にて開催したDirector’s Eye #2「まよわないために -not to stray-」(ディレクター:野口 卓海)の出品作家の1人として参加しましたが、弊廊での個展は初めてとなります。
京都市立芸術大学では学部・大学院を通じて彫刻を専攻した乃村ですが、立体の枠組みや単一の素材にこだわらず、多種多様な表現を続けています。近年では年1回のペースで個展を積み重ねながら、彼の表現主題の各論を地道に実験・構築してきたスタンスを踏まえて、本展ではここ5年にわたる彼の制作活動を総体的に捉える内容となります。
乃村の制作の起点には、「彫刻」と、ものの「存在」についての考察があります。近代に成立した日本の美術における「彫刻」という領域を考えるにあたり、彼は「日本的」な要素を拾い上げることに意識を傾けています。その代表的なものが「工芸」です。彼のこれまでの作品には、工芸的な形状をした「彫刻」作品が多数見られます。素材が持つ特性から立ち現れる形状や質感に、自らの制作行為としての身体感覚と思考を重ね直接的に作品化していくプロセスに則った表現を続けています。それによって、「工芸」と「彫刻」それぞれの認識の差異を確かめ、概念を深化、展開させることで、「造形」することの新たな可能性を追求しています。
また、乃村は平面表現にも積極的に取り組み、写真やガラス板を使った作品も展開しています。現実の「存在」を間接的に置き換える、「写りこむ」ことのシステムと特性から、「存在」を考えるプロセスとして位置づけています。人工的な写りこみと、自然光や反射といった自然現象から生じた写りこみを併存させて、間接的なイメージが「存在」の認識にいかに左右しているかを提示するものです。間接的であることで、実体のイメージとの差異や矛盾がより露わになり、1つの「存在」の表裏として提示されることによって、その認識を高められると彼は考えています。また立体的な要素や形状を平面に変換させることによる、「二次元/三次元」の単純な対立軸以外の接点を探るアプローチとしても用いています。
本展では、工芸性、平面と立体の関係性、自然現象を通じて、ものの「存在」と「彫刻」の定義を多角的に捉えつつも、乃村の思考を総体的に構築する内容となります。複数の作品や異なる素材・表現媒体の間にある対照関係が、鑑賞者の知覚に触れて、ひとつひとつの根拠が組み合わされて論理性を増すことによって、ものの「存在」の認識や「彫刻」の範囲および境界線を探ることを目指します。
近年、芸術のみならずさまざまな領域の横断や変容が進むことは、時代の流れにおいて当然の理でもあります。進歩の背後にある従来の価値基準や、現在に至るプロセスを確かめ、見直していくことの必要性を改めて認識し、いまの私たちの知覚を通じて受容されていく膨大な情報から、その本質を見極めていく必要性の気づきにもつながれば幸いです。この機会にぜひご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
《hai》 橡、胡粉、膠 8.5 x 16.0 x 11.5 cm 2015 [本展出品作品]
《Cast Shadow“ Vase”》 樹脂・墨 29.0 x 29.0 x 9.0 cm 2013 [撮影:長谷川 朋也 ]
《floor to floor》 ピグメントプリント、パネル、床 273.0 x 181.0 x 30.0 cm 2014
《光速の素描“ brass vibration”(レンズ)》 真鍮 15.0 x 15.0 x 5.0 cm 2012
2015-09-04Konohana’s Eye #9 伊吹 拓 「Beyond the Screen」
・伊吹 拓 「Beyond the Screen」 展示風景
Konohana’s Eye #9
伊吹 拓 「Beyond the Screen」
2015年9月4日(金)~10月18日(日)
開廊時間:木・金曜 15:00~21:00/土・日曜 12:00~19:00
(※本展より、平日の開廊時間を変更いたしました)
休廊日:毎週月曜~水曜
会場:the three konohana
レセプションパーティー:9月26日(土)18時~( ※「見っけ!このはな 2015」会期初日での実施です。)
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【関連企画】
[見っけ!このはな 2015] 連携企画
伊吹拓&POS建築観察設計研究所 「Beyond the Screen in the open air」
日時:9月26日(土)、27日(日)[※以後も個展期間中の10月18日(日)まで展示を予定しています。]
会場:ね どこ(ttkから徒歩3分の空き地。詳細な場所はこちらをご覧ください。)
the three konohanaで個展「Beyond the Screen」を現在開催中の伊吹拓が、此花を拠点に活動するPOS建築観察設計研究所とコラボレーションして、絵画作品の屋外展示をおこないます。
伊吹の大きな絵画作品にPOSが制作した構造体を組み合わせて、住宅やマンションに囲まれた細長い空地に設置します。陽と空気のうつろいに触れ、そして此花の下町の景色と重なる、合作作品と「ね どこ」の空間をお楽しみください。
見っけ!このはなHP http://www.mikkekonohana.com
「伊吹 拓 展 Beyond the Screen – on paper works」
日時:9月8日(火)~27日(日) 12:00~17:00 月・金曜日休廊
会場:Note Gallery(573-0057 大阪府枚方市堤町8-15 Tel:072-396-0708)
伊吹が在住する地元枚方市のNote Galleryにて、個展を同時開催いたします。オイルオンペーパーの新作をご紹介いたします。
Note Gallery HP http://notegallery.jimdo.com
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このたび the three konohanaでは、伊吹 拓(Taku Ibuki, b.1977)の個展を開催いたします。弊廊では、2013年の開廊時の個展以来2年半ぶりの発表となります。
これまでの作家活動において伊吹は、一貫して抽象絵画による表現に取り組んでいますが、屋内の一定の環境に絵画を配置する一般的な展示手法から逸脱した表現にも精力的に挑み続けています。一昨年の弊廊での個展では、和室内に水平に置いた巨大なキャンバスに随時加筆を加えていく展示を、約2か月の会期中継続して実施いたしました。自ら積極的に画面を描き変えていく行為と共に、時間と天候によって断続的に変化し続ける陽光がまだ乾ききっていない画面に触れることにより、常に固定化されない画面を見せ続けた展示は、絵画が生み出しうる視覚的「現象」を提示し、私たちに「絵画の体験」としての印象を強く与えました。
この流れを受け継いだ昨年は、新園舎の屋外壁面を描いた姫路市の八木保育園のコミッションワークを春に完成させ、古いビルの1階正面の大きなガラス張りの空間に自らの作品を巨大な壁画のように配置し、ガラス面から溢れんばかりに差し込む自然光と向かい合わせて展示した秋の「木津川アート2014」と、屋外を意識した発表が続きました。屋外や太陽の光と、自らの絵画作品との関係性についての彼の興味と考察は、さらに深まりを見せています。
本展では、伊吹の抽象絵画としての画面の追究は継続した上で、屋外および太陽の光と向き合う試みを、さらに積極的に実践いたします。弊廊の自然光が差し込む2部屋の展示空間の特性を意識した全て新作のキャンバス作品での発表に加えて、此花区梅香・四貫島エリアの秋の恒例イベント「見っけ!このはな 2015」[会期:9月26日(土)、27日(日)]と連動して、屋外での作品展示もおこないます。弊廊の空間の施工を担当し、昨年の「木津川アート2014」でも彼の展示設営をサポートした、株式会社POS建築観察設計研究所の技術協力を得て、絵画と建築のコラボレーションによる作品を屋内外で展開いたします。
伊吹が「抽象絵画」という手法を通じて常に考えていることは、画面に絵具が定着してイメージが固定されることからの逸脱と、そこから派生していく視覚を通じた絵画の解釈の可能性です。彼が積極的に画面上に描き込んだ油彩による色や筆致を、筆洗油で洗い流す行為によって画面を構築する彼独自の手法は、自らの手で操作不可能な領域を作り出すために取り入れたものです。展示においても、常に自らの画面のイメージが固定されない自然現象が作用する環境に、ためらうことなく作品を晒していくことに努めてきました。そこには、人間の人智が及ばない領域が存在していることの気づきを与え、その領域から人間としての進歩と、それに対する謙虚さの両極的な意識に向き合う必要性をも考えさせられます。歴史上最も確立された美術のカテゴリーの一つである絵画というフォーマットを媒体に、いかに固定概念を揺るがしながら、「流動的な絵画の画面」が引き出していくあらゆる価値観に、彼が手がける本展の屋内外二つの展示会場へのアプローチを通じて、思考を深めていただければと思います。
また、本展の会期中には、伊吹の住む地元、大阪府枚方市のNote Galleryにて、紙を支持体にした作品で構成する個展も開催いたします。彼の作品が2つのギャラリー空間と屋外で、それぞれ異なる3つのアプローチの作品群が同時に展開される、彼にとってもこれまでで最も大規模な一連の発表の機会となります。伊吹の力作の数々を、この機会にぜひ全てご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
[上] 《flow compose #1》 [下] 《flow compose #2》 共に 油彩・綿布 80.0 x 116.7 cm 2015 【本展出品作品】
伊吹 拓 展「“ただなか”にいること」展示風景(the three konohana、2013)[撮影:長谷川 朋也]
八木保育園 新園舎壁面(兵庫県姫路市、2014) [撮影:高原ようか]
「木津川アート 2014」展示風景(京都府木津川市 NTTビル、2014)
2015-06-05Konohana’s Eye #8 森村 誠 「Argleton -far from Konohana-」
・森村 誠「Argleton -far from Konohana-」 展示風景
Konohana’s Eye #8
森村 誠 「Argleton -far from Konohana-」
2015年6月5日(金)~7月20日(月・祝)
開廊時間:木曜~日曜 12:00~19:00 (※ 7/3(金)~5(日)は12:00~18:00)
休廊日:毎週月曜~水曜、7月2日(木)
会場:the three konohana
オープニングパーティー:6月5日(金)18時~
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このたびthe three konohanaでは、Konohana’s Eyeシリーズの第8弾として、森村 誠(Makoto Morimura, b.1976)の個展を開催いたします。
森村は、書籍や新聞、チラシなどの印刷物とそれらに記された情報を素材に、現代の情報社会と人間の関係性を様々な角度から浮かび上がらせる表現を、これまでに多数展開してきました。印刷物上の文字を一定のルールの下で修正液で消したり、カッターで切り取ったりなどの行為の蓄積を提示することによって、現代に生きる私たちが膨大な情報に取り巻かれ、それに左右され続ける状況を、彼の冷静なまなざしを通じて曝け出しています。広く社会に共通する概念や価値観を提示する一方で、作品における文字および印刷物の選択は、彼個人の動機や体験によるものが多いことが特徴です。情報そのものに対して一定の距離感を保ちながら、各人の判断および取捨選択に重きを置いていることも、彼の表現の一貫性であると思います。私的で小さな世界を起点に、はなはだしい手数の反復作業を作品に積み重ねていく彼の姿勢は、文字通り「情報の海に溺れる」現代の日常に真摯に向き合うことが、私たちの遠くにある未知の知識や価値観の獲得への足掛かりでしかないということを主張しているように思います。
本展では、森村の従来の素材と行為の選択はそのままに、「架空の都市」を弊廊の空間内に作り上げていきます。本展のタイトルに用いた「Argleton(アーグルトン)」は、2008年にGoogleマップ上で発見された実在しないイギリスの町として知られています。「Argleton」が出現した原因は諸説ありますが、この架空の町がGoogleマップに現れた後に、現地の店舗などの情報を不特定多数の人間が書き加えたことにより、町の存在に現実味を帯びていった経緯からも、私たちが固定概念的に捉えがちな情報の客観性の不確かさが露わとなった事例でもあります。この「Argleton」のような状況を、彼の作品制作のルールに則って生み出すために、ここ大阪を中心とした関西圏のさまざまな印刷物に掲載されている地図を作品に活用します。しかし今回のアプローチは、これまでの彼の情報への向き合い方とは一線を画します。文字選択による読み替えを通じて情報の本質的要素を追究してきたこれまでの彼のアプローチから、素材としての紙媒体そのものの意味やそこに書かれた情報そのものを積極的に変容させていく、彼の表現の新たな展開となります。
弊廊のある大阪市此花区の周辺エリアは、ここ数年新たなアート系のスペースや施設が続々と開かれる一方で、活動を停止したり閉鎖するスペースもあり、地図情報は毎年のように改編され続けています。大阪の中心エリアとして知られるキタエリアや天王寺エリアも、ここ10年の再開発で街の風景は大きく様変わりしました。さらには、本展の開催前には住民投票によって最終的な方針が固まることになりますが、大阪都構想の実施の可否によって大阪市の枠組みが変わると共に、地図の情報が近い将来大きく書き換えられる可能性もあります。情報に触れる場所によって変化するタイムラグとリアリティの強弱に、政治や経済によって近年加速する社会構造の変化もあいまって、私たちを幾重にも取り巻く現代の情報は、その不確かさを許容することを前提とせざるを得ないものとなっています。現実と架空、または虚構との間を行き来し続けている日常を振り返りながら、大阪の情報を中心に森村が作り出していく「架空の都市」を目の当たりにして、これからの情報との向き合い方に心を巡らせていただきたく思います。ぜひこの機会にご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
《OTW_1》[部分] 地図、修正液、糸、針、刺繍枠、布 55.0 x 52.0 x 1.0 cm 2015 【本展出品作品】
《Airmailed Stamps (Promised Land)》[部分] 使用済みの海外の切手、針、糸 2015 [写真提供:川崎市岡本太郎美術館]
《Daily Hope》 修正液、新聞紙、アクリル板 2012 [撮影:TOKIO OUT of PLACE]
2015-04-03Konohana’s Eye #7 加賀城 健 「Essential Depths」
Konohana’s Eye #7
加賀城 健 「Essential Depths」
2015年4月3日(金)~5月17日(日)
開廊時間:木曜~日曜 12:00~19:00
休廊日:毎週月曜~水曜 (※ 5月4日(月・祝)は開廊)
会場:the three konohana
オープニングパーティー:4月3日(金)18時~
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このたびthe three konohanaでは、加賀城 健(Ken Kagajo, b.1974)の2年ぶりの個展を開催いたします。Konohana’s Eyeシリーズでは初めての2巡目の個展となります。
一昨年の弊廊での個展では、ここ10年の加賀城の作家活動の集大成を提示するものとなりました。複数の染色技法によって生み出される色彩と、支持体としての布が持つ平面性と素材感。それぞれに生み出される多様な要素を、カーテンや屏風、反物など、あえて工芸性と実用性が強調されたフォーマットへ反映させる内容を軸に展開しました。視覚を通じて素材と色彩が誘導する触感的イメージと、弊廊の独特な空間を駆使して、平面性と空間性の間を断続的に行き来させる感覚。染色の特性を忠実に抽出し、それを人間の一般的な感覚の琴線に触れながら引きずり出していくような彼独自のプロセスが、工芸と美術の狭間のフィールドで明確に表に現れた機会となりました。
2年ぶりの個展となる本展では、染色そのものにいかに本質的な深度を作り出していくことに取り組みます。これまで加賀城がこの課題に取り組んだ時のアプローチでは、巨大な布での作品や作品周辺の要素を巻き込んで空間を包み込む手法、または染めた布の上に別の素材を乗せることによるレイヤーの重層化で対応していました。また、支持体である布に定着したイメージである「柔らかさ」と「軽さ」に対して、布を壁面などに強く張る手法などによって、時折そのイメージを裏切る作品を制作してきましたが、本展ではこのアプローチへ本格的に進むことになります。
加賀城はこの課題に立ち向かうために、「フレーム」と「ズレ」の概念を本展の作品と空間構成に導入します。しかし、作品としての境界を明確に定める「フレーム」は、絵画的という印象も含めて、表現自体を硬直化させてしまう恐れがあります。また「ズレ」も同様に、精密さの放棄や不安定の典型であると同時に、「フレーム」とは相容れない真逆の概念と捉えることもできます。あえて矛盾するこれら2つの概念を受け止める理由は、私たちの視点をさらに染色の中心と細部へ深く誘導するためです。逆もまた真なりの発想から、規定された範囲とそこからはみ出そうとするノイズを把握することにより、作品そのものの強度を物質的にも概念的にも高めることが可能だと考えます。枠組みや固定概念を受け入れながらも、それらを疑いかつ抵抗する姿勢をもって、彼は新たに染色表現の可能性を求めていきます。
絵画のフォーマットと比較される染色の画面に、インスタレーションと比較される染色の空間。改めて染色自体が、美術のフォーマットに対してどこまで自立可能な強度と深度を構築することができるか。挑戦的な彼の作品および空間とじっくりと向き合っていただきたく思います。ぜひこの機会にご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
加賀城 健 展「ヴァリアブル・コスモス|Variable Cosmos」展示風景(the three konohana・大阪、2013)[撮影:長谷川朋也]
加賀城 健 展「ヴァリアブル・コスモス|Variable Cosmos」展示風景(the three konohana・大阪、2013)[撮影:長谷川朋也]
「Styling Art Exhibition ドレッシンググリーン」展示風景(阪急メンズ大阪、2014)