REVIEW
2015-08-10森村 誠「Argleton」に関する、掲載プレビュー・レビューのご紹介
森村 誠「Argleton -far from Konohana」展につきまして、各所にてプレビュー・レビューをご掲載いただきました。
主だったご掲載記事を以下にまとめてご紹介させていただきます。当展をご紹介くださったみなさまに、心より御礼申し上げます。
・Lmaga.jp「小吹隆文が選ぶ5月のスペシャル展覧会」(プレビュー/5月20日)
http://lmaga.jp/article.php?id=3445
・artscape 「artscape レビュー」(プレビュー(小吹隆文氏)/6月1日)
http://artscape.jp/report/review/10111285_1735.html
・『美術手帖 2015年7月号』 ARTNAVI(プレビュー/6月17日)
・ブログ「亰雜物的野乘」(レビュー/6月21日)
http://zatsuzatsukyoyasai.blogspot.jp/2015/06/argleton-far-from-konohana-three.html
・山梨日日新聞 文化面(プレビュー/6月25日)
・artscape 「artscape レビュー」(レビュー(小吹隆文氏)/7月1日)
http://artscape.jp/report/review/10112270_1735.html
・毎日新聞 関西版夕刊 芸術面(レビュー/7月8日)
http://mainichi.jp/feature/news/20150708ddf012040010000c.html
・artscape 「artscape レビュー」(レビュー(高嶋慈氏/7月15日)
http://artscape.jp/report/review/10112947_1735.html
2015-06-08「Argleton」はじまりました!
ttkでは初めての個展となる森村誠さん。これまで関西と関東でも発表の機会が多い作家だったので、すでに森村さんのことをご存知の方も多いかと思います。今年の年初には岡本太郎現代芸術賞展にも出品して、その時の膨大な数の切手を縫い合わせた作品が記憶に残られている方もおられるかと思います。
本展の森村さんの作品は、全て本展のために制作されたオール新作での構成になっております。それだけでも彼の膨大な仕事量に圧倒されてしまいますが、視点はそこだけではありません。以前からの森村さんの代表的な手法である印刷物上の情報を修正液で消していく行為に、近年から始めた印刷物を縫い合わせていく行為の2種類の反復行為が、同等のバランスで組み合わされているのが本展の大きな特徴であり、それによって印刷物の従来の情報を積極的に変化させている点も、森村さんの表現の次の展開を示唆させる要素でもあります。
森村さんの印刷物を介した「情報」へのアプローチのポイントは、作品に具体的な「情報」に対する彼の意思表示やメッセージを提示をするのではなく、私たち鑑賞者が「情報」という概念に向き合い、積極的な思考を巡らせる装置として作品を位置づけるところにあります。情報を改変する森村さんの作品上での行為は、あくまでも個人的な体験からそのルールを決めており、彼のプライベートな動機に共感することが作品解釈の答えではありません。情報という概念から自らを断絶させることがほぼ不可能な現代社会において、いかにその現状を認め受け入れるかが、まず森村さんの作品を鑑賞する前提にあると思います。修正液で情報を取捨選択して絞りながらも、それらをまた縫い合わせる(つなぎ合わせる)ことで、結局は再び膨大な情報の存在に気づかされる。まさに堂々巡りです。
そして、最初のご案内文にも書きましたが、先月に実施された大阪都構想の住民投票がもし可決されていたら、この時期には大阪の地図が近い将来書き換えられるという状況で、森村さんの新作を見ることになっていました。私たちが常に受け入れ続けている「情報」は、その原型を失う時がいつやってきてもおかしくありません。そんな日常的に私たちが触れざるを得ない「情報」に、新たな気づきや向き合い方を見つける機会になれば幸いです。
2015-05-27加賀城 健「Essential Depths」 展示記録
撮影日:2015年5月7日 撮影:長谷川 朋也
2015-05-27加賀城 健「Essential Depths」に関する、掲載プレビュー・レビューのご紹介
加賀城 健「Essential Depths」につきまして、各所にてプレビュー・レビューをご掲載いただきました。
主だったご掲載記事を以下にまとめてご紹介させていただきます。当展をご紹介くださったみなさまに、心より御礼申し上げます。
・『美術手帖 2015年4月号』 ARTNAVI(プレビュー/3月25日)
・『美術手帖 2015年5月号』 ARTNAVI(プレビュー/4月18日)
・ブログ「プラダーウィリー症候群(Prader-Willi Syndrome)の情報のメモ」(レビュー/4月5日)
http://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20150405/art
・ブログ「亰雜物的野乘」(レビュー/4月20日)
http://zatsuzatsukyoyasai.blogspot.jp/2015/04/essential-depthsthe-three-knohana.html
2015-04-06「Essential Depths」はじまりました!
ttkでは初めての2回目の個展となる加賀城健さんの「Essential Depths」。前回の個展「ヴァリアブル・コスモス」が一昨年の秋の開催でしたので、加賀城さんは実質1年半ぶりの個展となります。
1年半という時間を置いての同じ場所での2回目の展示ということもあり、恐らく多くのみなさまが前回との比較という観点で展示をご覧になられるかと思います。前回の「ヴァリアブル・コスモス」は、染色技法と色彩のバリエーションが構成要素となって、作品点数の多さと共に個性的なttkの空間の特性を引き出すためにスペクタクル的な印象が強い内容になっていました。今回の「Essential Depths」は前回とは対照的に、主題に沿って作品そのものの強度を作り出すために、作品点数は抑え目にした一方で、個々の作品の存在感を強調させた構成になっています。一部の作品では加賀城さんにとって初めての染め方を実践していたり、今回のテーマのひとつでもある「フレーム/フォーマット」のズレを意識したものも多数提示されています。また、加賀城さんと言えば空間構成(インスタレーション)のアプローチも特徴ですが、それが個々の作品の展示方法でもその意識の強さが垣間見られます。前回は個々に独立していた印象のホワイトキューブと和室の展示でしたが、今回は双方をつなげる仕掛けも取り入れています。2つの個性的な空間を一つに融合させようとした加賀城さんの強い意図も、感じ取っていただけるかと思います。
そして、いつもの加賀城さんらしく、染色そのもののバリエーションも豊富です。染色へのこれまでの一貫したアプローチと、新境地を展開するアプローチ、両者がバランスよく組み合わされている本展となりました。これからの1か月半、加賀城さんの染色と空間構成の妙をじっくりとお楽しみくださいませ。
2015-03-04「OBJECTS IN MIRROR ARE CLOSER THAN THEY APPEAR」 展示記録
撮影日:2015年2月5日 撮影:長谷川 朋也
2015-03-03「OBJECTS IN MIRROR ARE CLOSER THAN THEY APPEAR」展に関する、掲載プレビュー・レビューのご紹介
「OBJECTS IN MIRROR ARE CLOSER THAN THEY APPEAR」につきまして、各所にてプレビュー・レビューをご掲載いただきました。
主だったご掲載記事を以下にまとめてご紹介させていただきます。当展をご紹介くださったみなさまに、心より御礼申し上げます。
・『美術手帖 1月号』 ARTNAVI(プレビュー/12月17日)
・「Art Annual Online」(プレビュー/1月5日)
http://www.art-annual.jp/news-exhibition/exhibition/44791/
・「ARTiT」 Picks/おすすめ展覧会 (プレビュー/1月7日)
http://www.art-it.asia/u/admin_ed_pics/jdwbSOyctfF09HNk58CK
・『Meets Regional 3月号』 「竹内厚の途轍もヘチマもない」(長谷川新インタビュー/1月31日)
・『Kansai Scene 2015年2月号』 「Art Listings」(プレビュー/2月1日)
・日本経済新聞 関西版夕刊「関西ビュー」(レビュー/2月6日)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASIH03H0I_T00C15A2AA1P00/
・ブログ「みづェ……(前田裕哉氏執筆)」(レビュー/2月20日)
http://atashika-ymyh.hatenablog.jp/entry/2015/02/20/212403
・ブログ「プラダーウィリー症候群(Prader-Willi Syndrome)の情報のメモ」(レビュー/3月1日)
http://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20150301/art
2015-01-16小松原 智史 展 「エノマノコノマノエ」 展示記録
撮影日:2014年12月18日 撮影:長谷川 朋也
2015-01-16小松原 智史 展に関する、掲載プレビュー・レビューのご紹介
小松原 智史 展「エノマノコノマノエ」につきまして、各所にてプレビュー・レビューをご掲載いただきました。
主だったご掲載記事を以下にまとめてご紹介させていただきます。当展をご紹介くださったみなさまに、心より御礼申し上げます。
・Lmaga.jp「小吹隆文のアート男塾-11月の10本ノック」(プレビュー/11月5日)
http://lmaga.jp/article.php?id=3127
・artscape 「artscape レビュー」(レビュー/12月1日)
http://artscape.jp/report/review/10105149_1735.html
・ブログ「プラダーウィリー症候群(Prader-Willi Syndrome)の情報のメモ」(レビュー/11月29日)
http://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20141129/art
・「大阪芸術大学ブログ」(レビュー/12月19日)
http://geidai-blog.jp/2014/12/post-6748.html
2015-01-13「OBJECTS IN MIRROR~」はじまりました!
ttk3年目の最初の展覧会「OBJECTS IN MIRROR ARE CLOSER THAN THEY APPEAR」、3連休と重なりました最初の3日間で100人を優に超えるみなさまにお越しいただきました。連休という好条件に、昨年秋の「無人島にて」展で大反響を巻き起こしたキュレーター長谷川新さんの企画ということもあって、改めて注目度の高さがうかがえた会期一週目となりました。
長谷川さんのキュレーションのスタンスをご存知の方には、本展も彼らしい納得の内容になっていると思います。本展のタイトルやステートメントはとても意味深でやや論理的に感じるかもしれませんが、基本的に長谷川さんの展覧会は、美術史の文脈を理解しないと楽しめないという作り方にはなっていません。本展のステートメントで小説や詩のセンテンスが引用されているように、物語性が作家のセレクトから実際の展示に至るまでに反映されています。今回は7名の作家の作品で物語られますが、表現のジャンルや素材の「近さ/遠さ」が既存の価値観の中でのものだけではなく、作家同士の比較の中でも網の目のような相関図が形成されているように思います。
展示自体も、見た目では比較的すっきりと配置されていますが、作品の情報量としてはやや多めの印象があります。そのため、展示を一巡すると見た目以上のボリューム感に圧倒されますが、じっくり時間をかけて展示をご覧いただければ、長谷川さんが意図する作家同士の関係性を読み取ることはそれほど難しいものではないと思います。(ただし、もちろん長谷川さんの意図を見い出すことが唯一の答え・目的ではありませんが)
各作家につきましては、長谷川さんのキュレーションの意図のもとで、出品作品は作家によって新作のみ、旧作のみ、新作・旧作混合の様々なアプローチをとっています。また、7名の作家のうち5名は関西外で活動する作家ですので、関西の方々にとっては初めてご覧になる作家も多いと思います。良い意味でいつものttkとは違った空間、展示をお楽しみいただければと思います。
そして本展は、2月から関連イベントが次々と開催されます。長谷川さんの発案で、ttk3年目にして初めて、展覧会で此花の近隣の施設との連携が実現しました。オープニングレセプションを実施した、ttkから徒歩5分の四貫島中央通商店街内にある「PORT」にて、3つの関連イベントを実施いたします。こちらでは、複数の作家が搬入期間中に宿泊して、その間も作業の合間に下町風情にあふれた此花エリアを満喫していただいた拠点でもありました。本展で初めて此花にお越しになられる方には、ttkとPORTへの移動の間に、大阪らしい下町の此花の雰囲気もご一緒に楽しんでいただければと思っております。イベント自体の充実さももちろんで、展覧会そのものを取り上げるというよりは、その周辺から主題を広げていくような内容になっていますので、ぜひ関連イベントもお誘いあわせの上ご参加ください。
先般ご案内の通り、今月17日から28日まで中断期間がございますが、3月頭までの会期、多くのみなさまのお越しをお待ちしております。