岡本 啓

2015-05-23
外部の展覧会情報 15年6月【6/14更新】

ttkとご縁のあった作家・ディレクターによる、ttk外での展覧会情報をお知らせいたします。

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一昨年11月~12月にttkにて個展を開催しました岡本啓さんが、東京・銀座のギャラリー椿にて個展を開催いたします。

岡本啓「sciolism」

会期:2015年6月20日(土)~7月4日(土) 日曜祝日休廊
開廊時間:11:00〜18:30
会場:ギャラリー椿(104-0031 東京都中央区京橋3-3-10 第1下村ビル1F TEL:03-3281-7808)

http://www.gallery-tsubaki.jp/

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一昨年6~7月にttkにて開催しました「SLASH/09」展の出品作家藤田 道子さんが、東京・太田区のHasu no hanaのグループ展に参加いたします。

Hasu no hana ART FAIR

会期:6月1日(月)~6月28日(日) 火曜休
会場:Hasu no hana(146-0091 東京都大田区鵜の木1-11-7)
開場時間:月・木・土・日 12:00~18:00/水・金 15:00~22:00
入場料:300円

http://hasucafe.petit.cc/

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昨年1月~3月にttkにて開催しました「まよわないために」展の出品作家金崎亮太さん、三木祐子さんが、京都・上賀茂の瑞雲庵にて開催のグループ展に参加いたします。

Erosion/Transfiguration -侵蝕と変容の先の関係性へ-

会期:[second part] 2015年5月17日(日)〜6月14日(日)の土日祝のみ 11:00〜18:00
会場:瑞雲庵(603-8074 京都市北区上賀茂南大路町62-1)
入場無料

http://zcap2015.red/

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昨年11~12月にttkにて個展を開催しました小松原 智史さんが、大阪・長堀橋の丸山雄進堂のグループ展に参加いたします。

和紙に描く

会期:5月29日(金)~6月12日(金) ※毎週日曜日休廊
会場:丸山雄進堂 筆屋ギャラリー(542-0082 大阪市中央区島之内2-6-23 TEL: 06-6211-6226)
開場時間:9:00~19:00 (5/29と6/5は21時まで)

http://www.eonet.ne.jp/~fude/

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一昨年6~7月にttkにて開催しました「SLASH/09」展の出品作家小林 礼佳さんが、東京・目黒区のSUNNY BOY BOOKSにて個展を開催いたします。

小林 礼佳 個展  「スイム」

会期:5月23日(土)~ 6月6日(土) 会期中無休
会場:SUNNY BOY BOOKS(152-0004 東京都目黒区鷹番2-14-15)
開場時間:平日 13:00-23:00/水・木 15:00-22:00
/土日祝 12:00-21:00

http://www.sunnyboybooks.com/event/swim/

 

2014-09-10
外部の展覧会情報 14年9月【9/10更新】

ttkとご縁のあった作家・ディレクターによる、ttk外での展覧会情報をお知らせいたします。

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昨年11月~12月にttkにて個展を開催しました岡本 啓さんが、大阪・難波の大阪タカシマヤにて個展を開催いたします。

岡本 啓 個展 : Chromatism

会期:2014年9月3日(水)~9月16日(火)
開廊時間:10:00~20:00(最終日は16時閉場)
会場:大阪タカシマヤ 6階・ギャラリーNEXT
(542-8510 大阪市中央区難波5丁目1番5号 TEL:06‐6631-1101)

http://www.takashimaya.co.jp/osaka/event3

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昨年6月~7月に、ttkにて開催しました「SLASH/09」展の出品作家藤田 道子さんが、東京・池尻のSUNDAY CAFE ART RESTAURANTにて個展を開催いたします。

藤田道子 個展 「SWIMMER」

会期:2014年8月29日(金)~9月23日(火・祝)
開廊時間:14:30~22:00
定休日:水曜日

会場:SUNDAY CAFE ART RESTAURANT(154-0001 東京都世田谷区池尻2-7-12 TEL:03-6413-8055)

http://sunday-cafe.jp/

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昨年9月~10月にttkにて個展を開催しました加賀城 健さんが、京都・四条烏丸の染・清流館にてグループ展に参加いたします。

きょうと現代染色アーカイヴ VOL.Ⅲ 翻る美

会期:2014年9月2日(火)~21日(日)
開館時間:10:00-18:00 (入館17:00まで、毎週月曜日休館)
会場:染・清流館(604-8156 京都市中京区室町通錦小路上ル山伏山町550-1 明倫ビル6階 TEL:075-255-5301)
入場料:大人300円、学生200円

http://someseiryu.net/index.html

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今年1月~3月に、ttkにて開催しました「まよわないために」展の出品作家乃村 拓郎さんが、神戸・元町のGALLERY 301にて個展を開催いたします。

乃村拓郎 「Texture」

会期:2014年9月20日(土)~9月29日(月)
開廊時間:12:00~18:00
定休日:水曜日

会場:GALLERY 301(650-0023 神戸市中央区栄町通1-1-9 東方ビル 301 TEL:078-393-2808)

http://www.gallery-301.com/

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昨年11月~12月にttkにて個展を開催しました岡本 啓さんが、神戸・北野のCAP CAFE&SHOP Y3にてグループ展に参加いたします。

杉山 卓朗 × 田岡 和也 × 岡本 啓 「RECRUIT(リクルート)」

会期:
公開制作 9月14日(日)10:00~17:45
完成披露宴 9月14日(日)18:00~
展示 9月15日(日・祝)~28日(日)月火休み(※ 9/15(月祝)は開館、17(水)は振替でお休みです)

開廊時間:10:00~19:00
会場:CAP STUDIO Y3
(650-0003 神戸市中央区山本通3-19-8 神戸市立海外移住と文化の交流センター内 TEL:078-222-1003)

http://www.cap-kobe.com/studio_y3/2014/08/12172748.html

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今年6月~7月にttkにて個展を開催しました小出 麻代さんが、京都市北区で開催のワークショッププログラムに参加いたします。

SUMMER WORKSHOP 2014 「ぼくわたし 家をつくる」

会期:2014年8月30日 (土)、31日(日) 13:00~17:00
会場:京都市北区紫竹下竹殿町19
講師:小出麻代、同じ景色を見ている(木村慎弥/山田毅)

主催:同じ景色を見ている  共催:三井のリフォーム
協力:東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)

対象:3歳以上(保護者同伴)
参加費:2000円
予約・問い合わせ:onajikeshikiwomiteiru@gmail.com

http://onajikeshikiwomiteiru.tumblr.com/post/94713732914

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今年3月~5月にttkにて個展を開催しました鮫島 ゆいさんが、東京・秋葉原の3331 Arts Chiyodaにてグループ展に参加いたします。

3331 千代田芸術祭 2014 「3331 アンデパンダン」

会期:2014年8月23日(土)~9月7日(日)
会場:3331 Arts Chiyoda(101-0021 東京都千代田区外神田6-11-14)
開場時間:12:00-19:00 (最終日は17:00まで)

http://fes.3331.jp/ (千代田芸術祭 特設サイト)
http://www.3331.jp/ (3331 Arts Chiyoda HP)

 

2014-02-10
外部の展覧会情報 14年2月

ttkとご縁のあった作家・ディレクターによる、ttk外での展覧会情報をお知らせいたします。

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昨年11、12月にttkにて個展を開催しました岡本啓さんが、阪急メンズ大阪にて展覧会を開催いたします。
なお当展は、現在ttkで開催中の「まよわないために」出品作家金崎亮太さんのYoha Publicとしての企画です。

Styling Art Exhibition「ネオンカラーミックス / 岡本啓」

会期:2014年2月15日(土)~2月25日(火)
会場:阪急メンズ大阪3F各所(530-8350 大阪市北区角田町8-7) TEL:06-6361-1381(代表)
営業時間:[月曜~金曜]11:00~21:00 [土曜]10:00~21:00 [日曜]10:00~20:00

主催:阪急メンズ大阪
企画制作:スタイリングアートエキシビション実行委員会 / Yoha Public
協力:Yoshiaki Inoue Gallery

※ 関連企画
岡本啓トークイベント
日時:2014年2月16日(日) 14時より
会場:阪急メンズ大阪3F Bookstore&Café The Lobby
入場無料、要事前申し込みなし、途中参加可能

http://www.hankyu-dept.co.jp/mens/event/00137627/?catCode=501002&subCode=502007

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昨年9、10月にttkにて個展を開催しました加賀城健さんが、ドイツの美術館でのグループ展に参加いたします。
その後フランスとリトアニアにも巡回いたします。

「ASIA-EUROPE II」

会期:2014年2月16日(日)~5月18日(日)
開館時間:[2/16-3/31]11:00~17:00 [4/1-5/18]11:00~18:00
定休日:月曜日

会場:Deutsches Textilmuseum(クレーフェルト・ドイツ)
http://www.krefeld.de/textilmuseum

 

2014-01-27
岡本 啓 展を振り返って

開廊1年目のttk最後の展覧会となりました岡本啓展「Visible≡Invisible」、当展の枠組みであるGallerist’s Eyeシリーズは、作家の本来の表現とは別の切り口にて、作家の新たな展開や可能性を引き出すという趣旨を位置づけていました。岡本さんの主たる表現であるカラーのフォトグラムにも共通し、これまであまり表立って現れることの少なかった彼のバックグラウンドや細かなコンセプトを見せていくこと が、当展の主たる目的でした。

個々の作品の内容や配置、全体の流れはほぼ全て岡本さんによる提示ですが、先述の目的を実現するために、いくつかの条件を岡本さんに企画の段階で提案しました。彼のフォトグラム作品のハイライトでもある鮮やかな色彩を排除すること。彼の本来の作品の着想にある具体的なイメージを示唆させる内容とすること。(フォトグラム作品には比較的抽象的なフォルムが多いですが、彼の造形の原点には、感覚的なものよりも実体験を伴う具体的なイメージが中心であるためです。)そして、昨年のHANARARTの旧川本邸の展示でも実証された、彼の空間構成力を展示全体にて実現させること。これらを、当展のタイトルの通り「見えるもの(Visible)」と「見えないもの(Invisible)」の関係性を、全ての作品および展示に関連付けていく内容となりました。

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当展をご覧になられた方はご存知だと思いますが、展示内で岡本さんが提示した内容は、容易にアクセスできない仕組みになっていました。作品群を前に、私や岡本さんの口頭による説明があって、全容が明らかになるものとなりました。 その状況については、一般的な展示であれば賛否両論があってしかるべきだと思います。しかし、本来の岡本さんのカラーフォトグラムの作品が、鮮やかな色彩によって鑑賞者の感性に強く働きかけるものであることに対して、当展の作品および展示は鑑賞者の思考や想像や理論的構築を積極的に喚起させていく対照的な構図になったことで、作家への新たなアプローチを提示するGallerist’s Eyeシリーズのコンセプトとも合致したものであったと認識しています。

本来提示する「見える」概念を提示する「写真」に対して、むしろ「写真のような写真」であるフォトグラムを扱う岡本さん自身は、当初から「見えない」概念に表現の重きを置いています。その意識を強調したため、当展の作品の多くは、表面上では制作過程や素材が非常に判別 しにくい作りになりました。それは自らの技術を誇張するためではなく、彼の表現の根底にある人間の視覚の曖昧さ・不確かさを訴えるものであり、その部分を鑑賞者により一層意識させるためには、種明かしとしての言葉・論理が必要であったと言えるでしょう。

岡本さんが当展で提示したコンセプトは、表面的・視覚的なものの背後・正反対の位置にある概念への意識、「二次創作」としての構築。そして、彼の具体的な着想イメージの代表的なものとして、「風景」という概念が提示されました。これらは個々の作品の中でただ別々に提示されたのではなく、複数の作品群によって連結され、かつ他の細かなコンセプトによるス トーリーの補完も加わって、一人の作家が作り出す一つの明確なストーリーとしての展示に仕上がりました。

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個々の作品の細かな解説はここでは省略しますが、まず、2枚組の2種類で構成された《enlargement》は、過去に岡本さん自身が撮影した35ミリフィルムのごく小さな一部分を素材にした写真作品です。同一のフィルムから同じ範囲を取り込む際と最終的な印画紙への出力を、それぞれアナログとデジタルの互い違いで提示しました。岡本さんは、自らのフォトグラム作品について「写真の“ような”」という表現をよく使います。写真という技術が、一般的に私たちの視覚と記憶を補完する役割とするならば、彼が本来用いるフォトグラムという表現は、フィルムを介さない点で人間の視覚とは全く異なるものです。しかし、人間の視覚を切りとったものの象徴であるフィルムに、いわゆる人工的な現代の技術としてのデジタルとアナログの両義性を加えることによって、「見えない」という概念を私たちに提示するものでした。つまり、彼のフォトグラム作品は表層的であることを示しつつ、写真のフォーマットでありながら視覚の実態が伴わないという事実を表す、写真という技術に横たわる表裏一体性を浮かび上がらせることが、この《enlargement》の提示でした。

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もう一つの当展での象徴的な作品群《彫刻》シリーズには、平面作品を中心に制作する岡本さんが、彫刻を制作するといういつもと違う制作行為を通じて、本来の表現の中にある一貫した思想を浮かび上がらせたものでした。一から彫り出したように見えるミニチュアの人物と動物の彫刻作品は、彼がフォトグラムでも使うような 「彫刻“的”」表現として、既製品のフィギュアの表面を薄く削り取っただけのものでした。中でも彼が強く主張したものは、「二次創作」の概念でした。彼の本来の表現であるフォトグラムの位置づけが、そもそも写真というすでに人間の手によって確立されたシステムかつフォーマットであり、そこからアレンジを加えたものがフォ トグラムであるという解釈において「二次創作」であるということです。真っ白なキャンバスに描いたり、自然の素材そのものからフォルムを彫り出したりするのではなく、すでに人間の手が一定のレベルで入っているものを加工することに、彼にとって思考や手作業としての造形をする上でのフィット感があるという主張です。

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そして、今回の全ての作品群に、岡本さんの表現の着想となる具体的なイメージが共通して存在していました。岡本さんの幼少期からの日常にあった「風景」というものに、彼は常々自らの表現のルーツを直接的に重ね合わせていました。《enlargement》は使用された画像が地元の服部緑地で撮影されたものであり、《彫刻》シリーズの集合体としての《机上の空論》は、俯瞰視すると風景になりうるものであり、ホワイトキューブの窓際に設置したレンズとフィルムの作品と和室の一眼レフカメラのボディーと三脚による2つの《photographic memory》は、それぞれレンズ付近から向こう側に写る展示空間の「風景」を、鑑賞者が視認することができるものでした。

岡本さんが子供の頃に慣れ親しんだ大阪・吹田の千里地区は、ご存知の通り「千里ニュータウン」という人工的に作られた街です。建物はもちろんのこと、周辺にふんだんにある自然も街路樹や新たに造成された芝生など人の手があらゆるかたちで加わって形成された、いわば「二次創作」的な街です。あらゆるものに明確な意味や価値が存在して一見息苦しさを覚えることもあるかと思いますが、岡本さんにとってはそれこそが自らの心身共に馴染む感覚なのです。

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私自身の「良い作家」の基準の一つに、「その作家がその作品を作ることに必然性があるか」という基準があります。その作家が幼少期から今に至るまでにどのようなものに触れ、どのような価値観を育んできたか。作家の常々の考え方の延長線上に、きちんと作品表現の軸が存在しているか。現代の美術では、マーケットや多様な立場でアートに関わる他者の思惑に引っ張られることにより、自分自身を偽るかのような虚飾ともいえる表現が生まれがちです。岡本さんの作家としての姿勢には、自らが美術の現場で活動することの理由を自己反省することが常に基本にあり、まさにこの「必然性」が彼の作家活動における最も中心の柱であることが当展でも証明されました。岡本さんの本来のフォトグラム作品は、特に表層的なイメージが強いだけに誤解を招くことも多かったですが、彼のフォトグラムでの造形の原点も身近な風景にあり、その首尾一貫性が作家としての信頼感にもつながっていると考えます。いわゆる時代性を隠喩として現すべきいまの現代美術の使命にも合致している表現を、岡本さんは以前から実践しており、当展は彼の自己反省の原点となって、ここで提示された表現のバリエーションは必ずや今後の彼の表現の新たな展開や深化へと向かっていくことでしょう。

 

2014-01-16
岡本 啓 展「Visible ≡ Invisible」 展示記録

撮影日:2013年12月19日 撮影:長谷川 朋也

 

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2013-12-27
岡本 啓 展に関する、掲載プレビュー・レビューのご紹介

岡本 啓 展「Visible≡Invisible」につきまして、各所にてプレビュー・レビューをご掲載いただきました。

主だったご掲載記事を以下にまとめてご紹介させていただきます。当展をご紹介くださったみなさまに、心より御礼申し上げます。

 

・『美術手帖 12月号』 ARTNAVI(プレビュー/11月17日)

・「よしもと芸人 おかけんたブログ」(レビュー/11月29日)
http://nicevoice.laff.jp/blog/2013/11/post-3c1a.html

・『ホッと!HANSHIN 12月号』 「駅前探訪」千鳥橋駅編(プレビュー/12月1日)
http://www.hanshin.co.jp/area/ekimaetanbou/index.html

・Lmaga.jp「小吹隆文のアート男塾-12月の10本ノック」(レビュー/12月4日)
http://lmaga.jp/article.php?id=2571

・ブログ「アートのある暮らし allier style」(レビュー/12月11日)
http://allierstyle.blog.fc2.com/blog-entry-178.html

毎日新聞 関西版夕刊 文化面(レビュー/12月18日)

・ブログ「プラダーウィリー症候群(Prader-Willi Syndrome)の情報のメモ」(レビュー/12月26日)
http://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20131226/art

 

 

2013-11-28
岡本 啓 展 ギャラリスト・トーク開催 11月30日(土)18:00~19:00

今年最後のttkの展覧会、Gallerist’s Eye #1 岡本 啓 展「Visible ≡ Invisible」連日多くのみなさまにお越しいただき、誠にありがとうございます。

ちょうど会期も折り返しの時期になりましたが、岡本啓展の関連イベントとして11月30日(土)18時から、岡本さんの取扱ギャラリーであり、当展にご協力いただいておりますYoshiaki Inone Galleryのディレクター山田浩之さんをお招きしてのトークショーを開催いたします。

当展の内容を通じて、改めて岡本さんの作家像について山田さんとttk山中の二人で考えながら語り合うという内容です。また「Gallerist’s Eye」シリーズの枠組みとして、ギャラリストと作家との協働とはどういうものかについても意見を交えたいと思っております。ぜひみなさまお誘い合わせの上、ご参加心よりお待ちしております。

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2013-11-22
【お知らせ】12/1(日)、7(土)、8(日)の開廊時間変更につきまして

なんばパークスで開催の「ギャラリストのまなざし」展のイベントの都合により、
12/1(日)、12/7(土)、12/8(日)の3日間、岡本啓展「Visible≡Invisible」のオープン時間を以下の通り変更させていただきます。

 

・12/1(日) 17:00~20:00

・12/7(土) 16:00頃~20:00

※ なんばパークスのトークショーにご参加の方で、ttkへご来廊ご希望の方は、
トークショー終了後にご案内いたしますので、現地にてお申し付けください。

・12/8(日) 12:00~16:00

 

急な変更により、みなさまには大変ご不便、ご迷惑をおかけいたしますが、なにとぞご容赦くださいますようお願い申し上げます。

 

the three konohana 山中俊広

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2013-11-13
「Visible ≡ Invisible」はじまりました!

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岡本 啓  《enlargement 2A》 ゼラチンシルバープリント 103.0 x 72.8 cm 2013 【当展出品作品】

 

先週から、ttk今年最後の展覧会、岡本啓展「Visible ≡ Invisible」がスタートいたしました!

会期1週目からお越しいただいた多くの方々から、これまでの岡本さんの作風を良い意味で裏切るような作品の数々に、たくさんの驚きの声をいただいております。
それもそのはず、岡本さんの代表的な表現スタイルである、鮮やかなカラーのフォトグラム作品とは全く対照的に単調な色彩が多いこと。さらにはこれまでの発表では見たことのない素材の作品群など、一見岡本さんの個展とは思えない展示になっております。

しかし、今回の展示の作品と従来の岡本さんの作品とは決して乖離しておりません。むしろ、「Visible」と「Invisible」を合同(≡)の記号で結んでいるタイトルのように、二つは明らかに表裏の関係にあります。そもそもの岡本さんのカラーフォトグラム作品の根底にあるコンセプトを、別の素材を使って少し掘り起こされていたり、従来の作品のモチーフの着想にあるような具体的なイメージを、少し浮かび上がらせるような仕掛けがあったり。これらが明確に理路整然と語られているようにttkの展示空間は構成されています。
また展示の印象も、過去3つのttkの展覧会とも全く違うものになっております。ttkの空間自体も展示ごとに見え方が大きく変わる点も、毎回お越しいただいている方々には必見です。

改めて、岡本啓という一人の作家のイメージを深く読み解いていくには最良の展示となっております。今回も決してキャッチではない、しっかりと思考と感覚を駆使して、時間をかけて展示を読み取るttkらしい内容になっております。

今回はオープン前に出品作品のイメージを公表しておりませんでしたので、この記事にて1点だけ出品作品をアップさせていただきました。この写真作品の画像だけでは、恐らくほとんどのみなさんが意味不明だと思います(笑)。この答えは、ぜひ岡本展の展示にてお確かめください!

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2013-11-08
Gallerist’s Eye #1 岡本 啓 展「Visible ≡ Invisible」

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・岡本 啓 展を振り返って

・岡本 啓 展「Visible ≡ Invisible」 展示風景

・岡本 啓 展に関する、掲載プレビュー・レビューのご紹介

 

Gallerist’s Eye #1
岡本 啓 展「Visible ≡ Invisible」

2013年11月8日(金)~12月23日(月・祝)

開廊時間:木曜~日曜 12:00~19:00 (※12月23日は月曜日ですが開廊いたします)
休廊日:毎週月曜~水曜
会場:the three konohana

協力:Yoshiaki Inoue Gallery

オープニングパーティー:11月8日(金)17:00~21:00

ギャラリスト・トーク:11月30日(土)18:00~19:00
山田 浩之(Yoshiaki Inoue Gallery ディレクター)、山中 俊広(the three konohana 代表)

* * *

【開廊時間変更のお知らせ】
なんばパークスで開催の「ギャラリストのまなざし」展のイベントの都合により、
12/1(日)、12/7(土)、12/8(日)の3日間、岡本啓展「Visible≡Invisible」のオープン時間を以下の通り変更させていただきます。
みなさまにはご不便ご迷惑をおかけいたしますが、なにとぞご容赦くださいませ。

・12/1(日) 17:00~20:00
・12/7(土) 16:00頃~20:00
12/8(日) 12:00~16:00

* * *

the three konohanaの開廊1年目の最後の展覧会は、独特の手法による写真作品を主に制作する岡本 啓(Akira Okamoto, b.1981)の個展を開催いたします。当展は、弊廊の3本柱の企画のひとつである「Gallerist’s Eye」シリーズのこけら落としとして、Yoshiaki Inoue Gallery(大阪)の協力にて開催いたします。

岡本の作品は写真を主なメディアとしていますが、フィルムを媒介した一般的な写真表現とは異なり、暗室内での作業が制作において重要な位置を占めます。現像液や光を用いて印画紙の上に色やかたちを直接描く、フォトグラムという手法を彼は用いますが、一般的なモノクロではなくカラーで描くことで、彼独特の表現を深めてきました。

彼が写真の技術を駆使して絵画的な表現をおこなうことの意味は、写真と絵画という平面表現を代表する二つのメディアによる「イメージ」の問題提起であるように思います。彼の抽象的なかたちを印画紙に表出させる行為は、現実を転写するものではなく、写真と絵画双方の領域における画面の構成要素となる色彩の存在を強調させるものです。さらにこの現像液や光を用いての恣意的かつ感覚的な制作過程には、それぞれの素材による化学反応としての偶然性をも内包しており、全てが計算された構図で成立しない事実を提示して、現実と虚構の共存もほのめかしています。

そして、作品内に含まれる色やかたちの使い方にも、彼独特のアプローチがあります。そもそも写真とは、私たちの現実の視覚を切りとったものとされる一方で、現実のまま忠実に再現できるものでもありません。彼の作品には、具体的な何かに見えるかたちが頻繁に現れます。しかし、それらは意図的に色彩を組み合わせたものに過ぎなかったり、偶然的に現れたものであるなど、画面上に現れるかたちそのものに大きな意味はありません。つまり、他者の思考や記憶によって作られた虚構のイメージです。一方で近年は、実際に何かを撮影したフィルムを従来の作品に重ねて現像した作品も登場しています。従来の彼の写真の素材を使って「描く」行為は、一般的な絵画と同様に、彼の何らかの経験が契機となって画面上で構成されていくものです。素材・ジャンルとしての写真を再定義させつつ、現実空間に見えるものと見えないものを再構成させるメディアとしての絵画の存在をも強調していく現在の彼の関心は、両者の美術表現としての関連性の分析へと向いているように思います。

当展の枠組みである「Gallerist’s Eye」は、作家が所属するギャラリーなどで従来発表している表現スタイルと異なる、新しい側面を浮かび上がらせることを目的とした企画です。当展で岡本が新たに挑戦するものは、鮮やかな色彩を排除したモノクロームの世界とギャラリー空間を使った本格的なインスタレーションとなります。つまり、彼が主たる作品としてきた写真としての作品は今回展示されません。彼の表現において代表的な特徴である鮮やかな色彩、その背後にあるイメージを探る内容となります。

彼の写真作品の着想の源泉としてのオブジェやドローイングなど、多種多様な作品群をホワイトキューブと和室の展示空間に対照的に構成して、彼の概念的な世界観を展開いたします。従来の色彩豊かな表現は影を潜め、あくまでもかたちや物質感といった具体的な物象が提示されていきます。それによって強い印象を与える要素よりも、一つ一つの静的なイメージが論理的にその関連性を組み立てていく展示となることでしょう。

人間は、表層にはっきりと存在するものを把握することによって、そこにある物象を認知します。岡本の作品では、それが色彩と写真になりますが、それはあくまでも枠組みを把握したことにしか過ぎません。彼がこれまで作品の深奥にひっそりと隠してきた、現実空間で把握できないイメージへ向かう過程に当展の主題を絞ることによって、漠然と見えるものとしての表皮ではなく、概念としての表皮とその本質へと思考をシフトさせる重要性に気づいていただければと思います。この機会にぜひご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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《PHOTOGRAPHIC MEMORY》 発色現像方式印画、古道具
客間 240.0 x 290.0 cm / 大階段 280.0 x 193.0 cm 2012 [撮影:長谷川朋也 / 奈良・町家の芸術祭 HANARART 2012]