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2017-11-21
「Transfer Guide」はじまりました!

ttkでは初めての2人展形式の展覧会となる「Transfer Guide」。昨年の夏にttkで個展を開催した加藤巧さんと、ttkでは初めての発表ですが、2012年の「はならぁと」で山中のキュレーション展に参加し、14年はアートフェア「ULTRA」にttk山中のブースで出品した前谷康太郎さんの2名の作家での展覧会です。

本展は展覧会タイトルやテーマに沿って作品を制作したものではなく、いま彼らが関心を寄せている表現のテーマで制作した作品を発表しており、形式的には2名の個展がドッキングしたものと捉えていただければと思います。同い年の2人ということもあって、自然と表現の共通項はありますが、一方で対照的な違いもあります。その双方が垣間見られるキーワードとして、本展のタイトル「Transfer Guide」、いわゆる「乗換案内」を設定しています。彼らは、着想した表現のイメージを直接的に支持体や技法に反映させることはなく、それを一旦別のものに置き換えたり、何らかのフィルターに通すことによって、2次的なものを作品として成立させる共通点があります。ただし、その過程や周辺の要素においては、共通点と相違点が入り混じっています。そんな比較を通じて、いまのアートの表現について広く深く考えることを目指した展覧会です。

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加藤 巧 《Panorama #2》 木材、亜麻布、石膏地、卵黄、乾性油、アクリル樹脂、顔料 20.0 x 91.0 cm 2017

2名の作家の発表作(新作)につきまして、今回の加藤さんの作品は昨年の個展からの継続で卵テンペラの技法をベースとした絵画作品を中心に発表していますが、前回の一筆書きのストロークが強調されたものから、水平のストロークが重なった画面になっています。さらに、卵テンペラベースの作品だけでなく、フレスコ画の技法を用いた作品もあります。昨年の個展をご覧いただいた方は、この1年の加藤さんの表現の展開をお楽しみいただけると思います。

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前谷 康太郎 《Imago #3》 布、太陽光 72.0 x 24.0 cm 2017

また、前谷さんの作品ですが、ここ数年は芦屋市立美術博物館、和歌山県立近代美術館での企画展を筆頭に、映像作品の発表が続いていました。そういう経緯もあり、今回はその間に温めていた表現のアイデアをかたちにする機会として、映像作品は無く、写真表現をベースとした作品を発表しています。ただ、表現の主題である「光」を取り扱うスタンスは、すべての作品に共通しています。映像作品を主に発表してきた前谷さんのメディアを変えた新作には、すでに多くの方から驚きの声をいただいています。

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11月11日(土)トークの様子

本展は、加藤さんと前谷さん共に表現と言葉・論理の関係性が強い作家ということで、トークを2回開催いたします。1回目のトークは、会期初日の11月11日にすでに終了し、豊田市美術館学芸員の鈴木俊晴さんをお招きして、2人の作家と共にお話いただきました。2回目は会期最終日前日の12月23日(土)に開催し、加藤さんと前谷さんの2名でお話しいただきます。1回目のトークも盛況のうちに終了しましたが、会期が進むにつれて2人の作家の中に新たに見えてきた事柄について話題が深く展開されていくものと思います。

ttkの企画としても、特別な作りの展覧会になりました。ぜひご高覧ください。

 

2017-11-15
森村 誠 「OTW | THC」 Main Exhibition<OTW> 展示記録

撮影日:2017年10月20日 撮影:長谷川 朋也

 

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2017-11-15
森村 誠 「OTW | THC」 Pre Exhibition<THC> 展示記録

撮影日:2017年9月1日

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2017-11-15
森村 誠 「OTW | THC」に関する、掲載プレビュー・レビューのご紹介

森村 誠 「OTW | THC」展につきまして、各所にてプレビュー・レビューをご掲載いただきました。
主だったご掲載記事を以下にまとめてご紹介させていただきます。当展をご紹介くださったみなさまに、心より御礼申し上げます。

・美術手帖 「ART NAVI EX」(プレビュー/10月4日)
https://ex.artnavi-bt.com/exhibition/659

・森村誠「OTW / THC」展 (レビュー[前田裕哉氏]/11月10日)
https://medium.com/@wakarite075/%E6%A3%AE%E6%9D%91%E8%AA%A0-otw-thc-%E5%B1%95-a4cdcb37ae5

・大阪美術専門学校ブログ「2つの森村誠展に見る「都市」のイメージとは?」(レビュー/9月27日)
http://bisen-blog.jp/2017/09/2-2.html

・ブログ「プラダーウィリー症候群(Prader-Willi Syndrome)の情報のメモ」(レビュー/9月18日)
http://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20170918

 

 

2017-09-20
<OTW> @ ttk はじまりました!

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Calo Bookshop & Cafeでのプレ企画<THC>に引き続き、森村誠さんの個展後半戦<OTW>は、同名のシリーズの新作のみで構成しています。

一昨年のttkでの個展から制作を始めている森村さんの<OTW>シリーズは、印刷物から抜き出した多数の地図をパッチワークのように縫い合わせて架空の都市を作るというコンセプトの作品です。<OTW>は、「on the way」の略語で日本語で「途中」を意味しますが、今回の新作は前回から素材の選択や作りに少し変化や改良を加えただけでなく、テーマ設定も異なります。

前回発表した<OTW>シリーズでは、JRの路線だけを残した地図を縫い合わせ、そして実際にないJRの路線の地図を作っていくというものでした。この時の作品は、森村さんの自宅(大阪府内)が郊外にあり、JRだけが都市(都会)に出られる唯一の交通手段であり、自分の活動世界を広げるためにはJRが必須であるという執着心が着想となっています。目的地は決まっていないが、とにかく外の世界へと進み続けていくという世界観が起点となって、さまざまな都市への思いや考え方が作品の構造や彼の制作行為から肉付けされていくものでした。

一方で、今回の新作群では普段から街中で見かける「都市開発」をテーマにしています。森村さんのスタジオがある大阪市内中心地の周辺では、最近古いビルが解体された後に新しいビルやタワーマンションが次々と建てられ、また建物はそのままでも部分的にお店が次々と入れ替わるなど、短期間のうちに景色や地理がどんどん変わっていくという環境を、作品の着想としています。そういう状況に直面した時に、私たちは道に迷うと同時に、脳内の地図が部分的に更新されていくことが想定されます。そうした一連の行為からまた「都市」の新たなイメージを発見・開拓する、その潤滑油として今回の<OTW>の最新作は機能していきます。

今回の作品に使われている地図は、電車の路線だけでなく道路も残した作りで、もともとは全て同じ用途の印刷物から切り取ったものです。恐らく日頃からギャラリーに来られる多くの方々に馴染みのあるものです。こちらも見どころの一つです。

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2017-08-30
加賀城 健 「Physical / Flat」 後期<Flat Side> 展示記録

撮影日:2017年8月3日 撮影:長谷川 朋也

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2017-08-30
加賀城 健 「Physical / Flat」 前期<Physical Side> 展示記録

撮影日:2017年7月5日 撮影:長谷川 朋也

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2017-08-30
加賀城 健「Physical / Flat」に関する、掲載プレビュー・レビューのご紹介

加賀城 健「Physical / Flat」展につきまして、各所にてプレビュー・レビューをご掲載いただきました。
主だったご掲載記事を以下にまとめてご紹介させていただきます。当展をご紹介くださったみなさまに、心より御礼申し上げます。

・『染織情報α 2017年7月号』(プレビュー/6月1日)

・Lmaga.jp 「小吹隆文撰・関西アートニュース」(プレビュー/6月15日)
https://www.lmaga.jp/news/2017/06/25342/

・KANSAI ART BEAT 「KABlog」(レビュー[ATSUKO NOMURA氏]/7月4日)
http://www.kansaiartbeat.com/kablog/entries.ja/2017/07/the-three-konohana_ken-kagajo.html

・『美術手帖 2017年7月号』 ARTNAVI(プレビュー/6月17日)

・ブログ「プラダーウィリー症候群(Prader-Willi Syndrome)の情報のメモ」(レビュー/7月16日)
http://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20170716/art

・加賀城健「〈Physical/ Flat〉展 (レビュー[前田裕哉氏]/9月18日)

https://medium.com/@wakarite075/%E5%8A%A0%E8%B3%80%E5%9F%8E%E5%81%A5-physical-flat-%E5%B1%95-14aad67f93fd

・『染織情報α 2017年11月号』「工芸」と「現代美術」を横断する染色表現(レビュー[山中俊広]/10月20日)

 

2017-08-29
<THC> @ Calo Bookshop & Cafe はじまりました!

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森村誠さんの2年ぶりの個展は、2部構成で開催します。
まずは前半戦、プレ展示の<THC>は、会場を大阪・肥後橋駅すぐのCalo Bookshop & Cafeにて、9月9日(土)まで2週間の会期で開催しています。
ご存知の方も多いと思いますが、Caloさんは2階から5階までギャラリーが入っている若狭ビルの5階にあり、書店とカフェが併設されたギャラリーです。(ちなみに、今年2月~3月の泉茂展を同時開催したYoshimi Artsさんと同じビルにあります。)

この<THC>展では、新旧9点の作品を出品しています。本展のハイライトとなる、アメリカの小説家ウィリアム・バロウズが着想となった作品は、2014年に制作した未発表作が5点、制作途中だったものを再開して完成させたものが1点、そして本展を機に制作した新作が1点という構成になっています。また2009年に中国で発表した、テーマに類似する作品も2点ご紹介しています。
森村さんの主要な制作スタイルである、印刷物上の該当の文字を修正液で消した作品とカッターで切り取った作品、印刷物の素材も地図と書籍の作品がそれぞれあります。初めて森村さんの作品をご覧になられる方にも、森村さんの作品の基本形が分かりやすい構成になっていると思います。

昭和30年代にアメリカの文学界を席巻した「ビート・ジェネレーション」は、当時の社会へのアンチテーゼ的な主張やアクションを通じて、若者文化をもけん引したムーブメントとして知られ、のちのラップやヒッピーのルーツとも言われています。本展のバロウズにちなんだ主要作品は、英語のものは「THC」、日本語のものは「大麻(たいま)」の文字をクローズアップしたものとなっています。ライフスタイルの過激さも有名なバロウズの麻薬中毒の側面と、作品作りの特徴である「カットアップ手法」と森村さんの文字を切り取る手法を、作品群ではリンクさせています。また本展はCaloさんのご協力により、バロウズ関連の書籍を取り寄せていただき、作品と共にご覧いただける構成にもなっています(書籍もその場で購入・持ち帰りが可能です)。「ビート・ジェネレーション」周辺の文化や社会の動向も、合わせて知る機会になれば幸いです。

森村さんの制作の基準として、特に切り取った文字から具体的な価値判断やメッセージを主張するものではありません。事実や現状から、言葉や情報を断片的に切り取って浮かび上がらせることによって、その事柄の存在を鑑賞者の意識へ傾けて、思考と想像を活性化させていく、潤滑油的な役割を担っています。表層的にはやや過激で反社会的な要素が見られますが、客観的に捉えていただいて、各々の経験や知識と咀嚼しながら、森村さんの作品に向き合っていただければと思います。

作品の配置は、Caloさんの店内の構成上、メインのギャラリースペース以外にも作品を散らばらせていますので、9点ともぜひお見逃しなくご高覧ください。また、カフェスペースもありますので、ドリンクやデザートと共にゆったりと展示をお楽しみください。(なお、期間中に本展にちなんだデザートをご用意いただく予定になっています。こちらもぜひお楽しみに!)

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Calo Bookshop & Cafeへは、下記の公共交通機関でお越しください。

・ 大阪市営地下鉄四つ橋線 肥後橋駅6号出口徒歩1分
・ 御堂筋線 淀屋橋駅12号出口徒歩5分
・ 京阪電鉄中之島線 渡辺橋駅より徒歩8分

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2017-07-19
<Flat Side>はじまりました!

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加賀城さんの個展3部作は、先週から最後のパートに入りました。

ttkの後期展<Flat Side>の出品作品は、本展の加賀城さんのもう一つのコンセプトキーワード、「平面性」からセレクトしました。
加賀城さんは30代のころから積極的に、絵画と染色の比較に比重を置いた平面的表現に取り組んできました。そのため、20年余りの時間軸で構成された前期展に対して、後期展では2009年から最新作までの10年余りの作品の中から作品を構成しています。
また、多様な形態の作品で構成された前期展と比べて、後期展はタブローとしての形態の作品が主となっていますので、作品点数も24点と前期展の1.5倍になっています。

またモノトーンの作品が多かった20代に比べて、30代の加賀城さんの作品は色彩のバリエーションが一気に広がっていく傾向にあります。染色の技法や素材の観点から捉えても、30代に入ってそれらの扱いの範囲が拡大していったのも大きな特徴です。美術領域の絵画への意識の強まりと並行して、染色そのものの表現の広がりと可能性の追究を、染色にまつわるあらゆる素材技法を駆使しながらさらに強めていった時期と言えるでしょう。

先週、ART OSAKA 2017にて3日間限定の展覧会となりました<New works / Extention>で発表した新作の一部も、後期展に組み込みました。ART OSAKAでの展示をご覧いただいた方にはお気づきの方も多いかと思いますが、加賀城さんの新作では染色と絵画の比較論をさらに深めた作品が目立ちました。絵の具が支持体の上に積み重なっていく美術の絵画と異なり、メディウムとしての染料は何度も重ねても支持体に染み込んでいき、物質的な重なりが見られないという染色の根本的な特性はこれまでの作品でも主張してきましたが、その積み重なる画面上のレイヤーのベクトルが、今回の新作から一つの法則性として明確に提示されたように思います。その新たな視点から、過去の染色の平面性を強調した作品を見直すことにより、染色を常に表現の手段に用い続けてきた加賀城さんの意図がよりはっきりと見えてくることでしょう。

また、先の前期展<Physical Side>での「身体性」のアプローチとのリンクも、この後期展の作品群には随所に見られます。加賀城さんの表現の一要素を切り取った各論として、そして並行して3部作の加賀城展の総論としても、加賀城さんの20年余りの表現の変遷を多角的に読み取っていただける後期展となればと思います。

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