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2015-08-10
森村 誠 「Argleton -far from Konohana-」 展示記録

撮影日:2015年7月9日 撮影:長谷川 朋也

 

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2015-08-10
森村 誠「Argleton」に関する、掲載プレビュー・レビューのご紹介

森村 誠「Argleton -far from Konohana」展につきまして、各所にてプレビュー・レビューをご掲載いただきました。

主だったご掲載記事を以下にまとめてご紹介させていただきます。当展をご紹介くださったみなさまに、心より御礼申し上げます。

 

・Lmaga.jp「小吹隆文が選ぶ5月のスペシャル展覧会」(プレビュー/5月20日)
http://lmaga.jp/article.php?id=3445

・artscape 「artscape レビュー」(プレビュー(小吹隆文氏)/6月1日)
http://artscape.jp/report/review/10111285_1735.html

・『美術手帖 2015年7月号』 ARTNAVI(プレビュー/6月17日)

・ブログ「亰雜物的野乘」(レビュー/6月21日)
http://zatsuzatsukyoyasai.blogspot.jp/2015/06/argleton-far-from-konohana-three.html

山梨日日新聞 文化面(プレビュー/6月25日)

・artscape 「artscape レビュー」(レビュー(小吹隆文氏)/7月1日)
http://artscape.jp/report/review/10112270_1735.html

毎日新聞 関西版夕刊 芸術面(レビュー/7月8日)
http://mainichi.jp/feature/news/20150708ddf012040010000c.html

・artscape 「artscape レビュー」(レビュー(高嶋慈氏/7月15日)
http://artscape.jp/report/review/10112947_1735.html

 

2015-07-26
《次回展のご案内》
Konohana’s Eye #9 伊吹 拓 「Beyond the Screen」 2015年9月4日(金)~10月18日(日)/開廊時間変更のお知らせ

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《flow compose #1》 油彩・綿布 80.0 x 116.7 cm 2015 【本展出品作品】

 

the three konohana、次回の展覧会のご案内です。

「Konohana’s Eye」シリーズの通算第9弾として、ttkでは一昨年春以来2度目の個展となります、伊吹 拓(Taku Ibuki, b.1977)の個展「Beyond the Screen」を、9月4日(金)~10月18日(日)の会期にて開催いたします。

【詳細はこちら】


なお、本展開催の2015年9月より、ttkの平日の開廊時間を変更いたします。

木・金曜日 15:00~21:00 (従来より変更)
土・日曜日 12:00~19:00 (従来のまま変更ありません)

平日は夜間オープンとなりますので、夜の時間帯もお仕事帰りなどにぜひお気軽にお越しくださいませ。加えて、双方の展示室で自然光が射し込むことが特徴の弊廊の展示空間にて、昼と夜で異なる展示環境を、これまでよりも確実にお楽しみいただける時間帯となります。
くれぐれもお時間のお間違えのありませんよう、みなさまのご来廊を心よりお待ちしております。

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2015-07-25
外部の展覧会情報 15年8月

ttkとご縁のあった作家・ディレクターによる、ttk外での展覧会情報をお知らせいたします。

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今年4月~5月にttkにて個展を開催しました加賀城 健さんが、東京・阿佐ヶ谷のTAV GALLERYでのグループ展に参加いたします。

「現在幽霊画展」

会期:2015年8月8日(土)~ 8月23日(日) 木曜休廊
開廊時間:11:00~19:00
会場:TAV GALLERY (166-0001 東京都杉並区阿佐谷北1-31-2 TEL:03-3330-6881)

http://tavgallery.com/ghost/

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今年1月~3月にttkにて開催しました「OBJECTS IN MIRROR~」展のキュレーター長谷川 新さんが、東京・馬喰町のCASHIにて展覧会のキュレーションを担当いたします。

「Celsius」

会期:2015年8月20日(木) ~9月27日(日) 月~水曜休廊
出展作家:福居伸宏、新平誠洙、hyslom、宮崎直孝、田中真吾
企画:長谷川新(本展共同キュレーター)、松島英理香(CASHI / 本展共同キュレーター)、大下裕司(本展コーディネーター)
協力:アートコートギャラリー、eN arts、小山藝術計画

開廊時間:木~日 11:00~19:00
会場:CASHI (103-0002 東京都中央区日本橋馬喰町2-5-18-1F TEL:03-5825-4703)

http://cashi.jp/lang/ja/exhibition/2291.html

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今年1月~3月にttkにて開催しました「OBJECTS IN MIRROR~」展の出品作家末永 史尚さんが、埼玉・所沢の「引込線 2015」に参加いたします。

「引込線 2015」 美術作家と批評家による第5回自主企画展

会期:2015年8月29日(土)~9月23日(水) 会期中無休
開場時間:10:00~17:00
会場: 旧所沢市立第2学校給食センター(359-0002 埼玉県所沢市中富1862-1)
入場料:無料

http://www.hikikomisen.com/

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昨年6月~7月にttkにて個展を開催しました小出 麻代さんが、新潟の「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」に参加いたします。

「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2015」

会期:7月26日(日)~ 9月13日(日)
開催エリア:越後妻有地域 (新潟県十日町市、津南町)
入場料:一般3,500円/大学生以下3,000円(前売券 一般3,000円/大学生以下2,500円)
(※小出さんの展示会場は、下条・飛渡エリアの旧枯木又分校です)

http://www.echigo-tsumari.jp/about/triennale_2015/

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今年1月~3月にttkにて開催しました「OBJECTS IN MIRROR~」展の出品作家小濱 史雄さんが、名古屋のアートフェア「ART NAGOYA」内にて開催の、ワンピース倶楽部名古屋支部の展示に、作品が出品されます。

ワンピース倶楽部名古屋支部「はじめてかもしれない展 vol.5」

開催日時: 7月31日(金)13:00〜19:30[プレビュー/招待者・プレスのみ入場可能]、8月1日(土) 11:00〜19:00、8月2日(日) 11:00〜18:00(※入場は終了の30分前まで)
会場:ウェスティンナゴヤキャッスル 9F フロア 908号室[お客様休憩室] (451-8551 名古屋市西区樋の口町3-19)
入場料:1000円(ART NAGOYA入場券代として)

http://artnagoya.jp

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今年1月~3月にttkにて開催しました「OBJECTS IN MIRROR~」展の出品作家小濱 史雄さんが、名古屋のアートラボあいちでのグループ展に参加いたします。

「Sky Over Ⅰ」

会期:2015年8月7日(金)~9月27日(日)
開廊時間:11:00~19:00(金曜は20:00まで)
会場:アートラボあいち大津橋(名古屋市中区丸の内三丁目4−13 愛知県庁大津橋分室2階、3階/開館日:金、土、日、祝)
アートラボあいち長者町(名古屋市中区錦二丁目7−20 旧玉屋ビル3階~5階/開館日:木、金、土)
入場料:無料

http://www.nua.ac.jp/headline/12388.html

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今年1月~3月にttkにて開催しました「OBJECTS IN MIRROR~」展の出品作家上田 良さんが、アーティストユニット「THE COPY TRAVELERS」として東京・恵比須のNADiff a/p/a/r/t内のNADiff Galleryにて個展を開催いたします。(※会期延長しました)

THE COPY TRAVELERS by THE COPY TRAVELERS

会期:2015年7月7日(火)~8月9日(日) 月曜日定休(月曜日が祝日の場合は翌日)
開廊時間:12:00〜20:00
会場:NADiff Gallery [NADiff a/p/a/r/t] (150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-18-4 TEL:03-3446-4977)

http://www.nadiff.com/gallery/thecopytravelers.html

 

2015-07-18
外部の展覧会情報 15年7月【7/18更新】

ttkとご縁のあった作家・ディレクターによる、ttk外での展覧会情報をお知らせいたします。

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一昨年11月~12月にttkにて個展を開催しました岡本啓さんが、東京・銀座のギャラリー椿にて個展を開催いたします。

岡本啓「sciolism」

会期:2015年6月20日(土)~7月4日(土) 日曜祝日休廊
開廊時間:11:00〜18:30
会場:ギャラリー椿(104-0031 東京都中央区京橋3-3-10 第1下村ビル1F TEL:03-3281-7808)

http://www.gallery-tsubaki.jp/

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昨年1月~3月にttkにて開催しました「まよわないために」展の出品作家田中秀介さんが、京都・三条のGallery PARCにて個展を開催いたします。

田中 秀介「私はここにいて、あなたは何処かにいます。/I’m here, and you’re somewhere.」

会期:2015年6月30日(火)~7月12日(日) 月曜休廊
開廊時間:11:00〜19:00(金曜日は20:00まで)
会場:Gallery PARC(604-8082 京都市中京区三条通御幸町弁慶石町48 三条ありもとビル2F)

http://www.galleryparc.com/

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今年1月~3月にttkにて開催しました「OBJECTS IN MIRROR~」展の出品作家末永 史尚さんが、大阪・京町堀のGALLERY ZEROにて個展を開催いたします。

末永 史尚「アンシャープ」

会期:2015年7月4日(土)~25日(土) 水・木曜休廊
開廊時間:12:00〜18:00
会場:GALLERY ZERO (550-0003 大阪市西区京町堀1-17-8 京ビル4F TEL:06-6448-3167)

http://gallery-zero.jimdo.com/

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今年1月~3月にttkにて開催しました「OBJECTS IN MIRROR~」展の出品作家上田 良さんが、アーティストユニット「THE COPY TRAVELERS」として東京・恵比須のNADiff a/p/a/r/t内のNADiff Galleryにて個展を開催いたします。

THE COPY TRAVELERS by THE COPY TRAVELERS

会期:2015年7月7日(火)~26日(日) 月曜日定休(月曜日が祝日の場合は翌日)
開廊時間:12:00〜20:00
会場:NADiff Gallery [NADiff a/p/a/r/t] (150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-18-4 TEL:03-3446-4977)

http://www.nadiff.com/gallery/thecopytravelers.html

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昨年6月~7月にttkにて個展を開催しました小出麻代さんが、新潟の「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」に参加いたします。

「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2015」

会期:7月 26日(日)~ 9月13日(日)
開催エリア:越後妻有地域 (新潟県十日町市、津南町)
入場料:一般3,500円/大学生以下3,000円(前売券 一般3,000円/大学生以下2,500円)
(※小出さんの展示会場は、下条・飛渡エリアの旧枯木又分校です)

http://www.echigo-tsumari.jp/about/triennale_2015/

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今年4月~5月にttkにて個展を開催しました加賀城 健さんが、京都・烏丸の京都芸術センターでのグループ展に参加いたします。

「Contemporary NOREN」

会期:2015年7月10日(金)~7月26日(日) 会期中無休
開場時間:10:00~22:00  ※7月14日(火)~16日(木)は17:00まで
会場:京都芸術センター 館内各所 (604-8156 京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2)

http://www.kac.or.jp/events/16345/

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昨年1月~3月にttkにて開催しました「まよわないために」展の出品作家乃村 拓郎さんが、神戸・元町のGALLERY301にて個展を開催いたします。

乃村 拓郎 個展 「float」

会期:2015年7月18日(土)~27日(月) 水曜休廊
開廊時間:12:00〜18:00
会場:GALLERY301 650-0023 神戸市中央区栄町通1-1- 9 東方ビル301 TEL:078-393-2808)

http://www.gallery301.jp/

 

 

2015-06-28
ART OSAKA 2015開催中の森村誠展の開廊日時のご案内

先般ご案内の通り、「ART OSAKA 2015」の開催に伴い、7月第1週の森村誠展の開廊日時は、通常のスケジュールから変更して以下の通りとなっております。

・ 7/2(木)ART OSAKA 搬入のため休廊
・ 7/3(金)~5(日)12時~18時のオープン(通常よりクローズが1時間早まっております)

くれぐれもお間違えのありませんように、お願い申し上げます。

 

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2015-06-18
アートフェア「ART OSAKA 2015」出展のお知らせ【7/3(金)~5(日)】

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このたびthe three konohanaは、7月上旬にホテルグランヴィア大阪で開催するアートフェア「ART OSAKA 2015」に出展いたします。
ttkとして初めてのアートフェア出展になります。

ttkのブースは、6314号室と6323号室の2部屋にて、6名の作家をご紹介いたします。
6314号室のツインルームでは、伊吹 拓加賀城 健小松原 智史鮫島 ゆいの4名の作品を展示いたします。
6323号室のセミダブルルームでは、小出 麻代NO ARCHITECTSが協働して一つの空間を構成するテーマ展「notes」を展開いたします。
多くのみなさまのご来場、心よりお待ち申し上げます。
http://artosaka.jp/jp/contents/gallery/g-6314/

なおART OSAKAの会期中、ttkにて開催中の森村 誠「Argleton -far from Konohana-」は、12:00~18:00の時間で開廊しております。7/2(木)のみ、ART OSAKA搬入のため休廊とさせていただきます。
ART OSAKAの会場、ホテルグランヴィア大阪からttkまでは、ホテル直結のJR大阪駅から環状線で西九条駅下車、約20分で移動が可能です。ぜひ合わせてご高覧くださいませ。

 

□ 開催概要

名称:ART OSAKA 2015

開催期間:2015年7月3日(金)- 5日(日)

プレビュー:7月3日(金)14:00-20:00 [※招待者・プレス関係者のみ]
一般公開:7月4日(土) 11:00-18:00、7月5日(日) 11:00-19:00
ナイトビューイング:7月4日(土) 19:00-21:00(招待者:無料/一般入場者:¥2,000-)

フェア会場:ホテルグランヴィア大阪 26階 (ワンフロア貸切り)
〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田3-1-1
T. 06-6344-1235(代表) U. www.granvia-osaka.jp

出展ギャラリー数:53ギャラリー
入場料:¥1,500- / 1 day pass

主催:ART OSAKA 実行委員会
特別協力:ホテルグランヴィア大阪

協賛:アサヒビール(株) / (株)ライブアートブックス / (株)ダイム / ホルベイン工業(株)
後援:(公財)関西・大阪21世紀協会 / 駐大阪大韓民国総領事館 韓国文化院 / 台北駐大阪経済文化弁事処
イベント協力:京都市立芸術大学キャリアデザインセンター / (一社)日本芸術写真協会 / アートのある暮らし協会 / MERRY TIME
メディアパートナー:FM802、FM COCOLO、KANSAI ART BEAT、Artfacts.Net

公式URL:http://www.artosaka.jp/

 

2015-06-17
『歩いてめぐる大阪本』にttkと周辺の情報が掲載されました。

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京阪神エルマガジン社より6月16日に出版されました『歩いてめぐる大阪本』に、ttkが位置する此花エリアの情報が3ページにわたって紹介されています。

ページ内でのナビゲートは、弊廊の設計を担当し、昨年9~10月にttkにて個展を開催したNO ARCHITECTSのお二人です。周辺の多くのアート系スペースと共に、ttkも大きく取り上げていただきました。
ttkにお越しの際の此花エリア散策に、十分ご活用いただける内容になっております。

関西の書店・コンビニでご入手可能ですので、見つけられましたらぜひお手に取ってご覧くださいませ。

http://lmaga.jp/mook/osaka_bon_2015.html

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2015-06-08
「Argleton」はじまりました!

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ttkでは初めての個展となる森村誠さん。これまで関西と関東でも発表の機会が多い作家だったので、すでに森村さんのことをご存知の方も多いかと思います。今年の年初には岡本太郎現代芸術賞展にも出品して、その時の膨大な数の切手を縫い合わせた作品が記憶に残られている方もおられるかと思います。

本展の森村さんの作品は、全て本展のために制作されたオール新作での構成になっております。それだけでも彼の膨大な仕事量に圧倒されてしまいますが、視点はそこだけではありません。以前からの森村さんの代表的な手法である印刷物上の情報を修正液で消していく行為に、近年から始めた印刷物を縫い合わせていく行為の2種類の反復行為が、同等のバランスで組み合わされているのが本展の大きな特徴であり、それによって印刷物の従来の情報を積極的に変化させている点も、森村さんの表現の次の展開を示唆させる要素でもあります。

森村さんの印刷物を介した「情報」へのアプローチのポイントは、作品に具体的な「情報」に対する彼の意思表示やメッセージを提示をするのではなく、私たち鑑賞者が「情報」という概念に向き合い、積極的な思考を巡らせる装置として作品を位置づけるところにあります。情報を改変する森村さんの作品上での行為は、あくまでも個人的な体験からそのルールを決めており、彼のプライベートな動機に共感することが作品解釈の答えではありません。情報という概念から自らを断絶させることがほぼ不可能な現代社会において、いかにその現状を認め受け入れるかが、まず森村さんの作品を鑑賞する前提にあると思います。修正液で情報を取捨選択して絞りながらも、それらをまた縫い合わせる(つなぎ合わせる)ことで、結局は再び膨大な情報の存在に気づかされる。まさに堂々巡りです。

そして、最初のご案内文にも書きましたが、先月に実施された大阪都構想の住民投票がもし可決されていたら、この時期には大阪の地図が近い将来書き換えられるという状況で、森村さんの新作を見ることになっていました。私たちが常に受け入れ続けている「情報」は、その原型を失う時がいつやってきてもおかしくありません。そんな日常的に私たちが触れざるを得ない「情報」に、新たな気づきや向き合い方を見つける機会になれば幸いです。

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2015-06-05
Konohana’s Eye #8 森村 誠 「Argleton -far from Konohana-」

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・森村 誠「Argleton -far from Konohana-」 展示風景

・森村 誠 展に関する、掲載プレビュー・レビューのご紹介

 

Konohana’s Eye #8
森村 誠 「Argleton -far from Konohana-」
2015年6月5日(金)~7月20日(月・祝)

開廊時間:木曜~日曜 12:00~19:00 (※ 7/3(金)~5(日)は12:00~18:00)
休廊日:毎週月曜~水曜、7月2日(木)
会場:the three konohana

オープニングパーティー:6月5日(金)18時~

* * *

このたびthe three konohanaでは、Konohana’s Eyeシリーズの第8弾として、森村 誠(Makoto Morimura, b.1976)の個展を開催いたします。

森村は、書籍や新聞、チラシなどの印刷物とそれらに記された情報を素材に、現代の情報社会と人間の関係性を様々な角度から浮かび上がらせる表現を、これまでに多数展開してきました。印刷物上の文字を一定のルールの下で修正液で消したり、カッターで切り取ったりなどの行為の蓄積を提示することによって、現代に生きる私たちが膨大な情報に取り巻かれ、それに左右され続ける状況を、彼の冷静なまなざしを通じて曝け出しています。広く社会に共通する概念や価値観を提示する一方で、作品における文字および印刷物の選択は、彼個人の動機や体験によるものが多いことが特徴です。情報そのものに対して一定の距離感を保ちながら、各人の判断および取捨選択に重きを置いていることも、彼の表現の一貫性であると思います。私的で小さな世界を起点に、はなはだしい手数の反復作業を作品に積み重ねていく彼の姿勢は、文字通り「情報の海に溺れる」現代の日常に真摯に向き合うことが、私たちの遠くにある未知の知識や価値観の獲得への足掛かりでしかないということを主張しているように思います。

本展では、森村の従来の素材と行為の選択はそのままに、「架空の都市」を弊廊の空間内に作り上げていきます。本展のタイトルに用いた「Argleton(アーグルトン)」は、2008年にGoogleマップ上で発見された実在しないイギリスの町として知られています。「Argleton」が出現した原因は諸説ありますが、この架空の町がGoogleマップに現れた後に、現地の店舗などの情報を不特定多数の人間が書き加えたことにより、町の存在に現実味を帯びていった経緯からも、私たちが固定概念的に捉えがちな情報の客観性の不確かさが露わとなった事例でもあります。この「Argleton」のような状況を、彼の作品制作のルールに則って生み出すために、ここ大阪を中心とした関西圏のさまざまな印刷物に掲載されている地図を作品に活用します。しかし今回のアプローチは、これまでの彼の情報への向き合い方とは一線を画します。文字選択による読み替えを通じて情報の本質的要素を追究してきたこれまでの彼のアプローチから、素材としての紙媒体そのものの意味やそこに書かれた情報そのものを積極的に変容させていく、彼の表現の新たな展開となります。

弊廊のある大阪市此花区の周辺エリアは、ここ数年新たなアート系のスペースや施設が続々と開かれる一方で、活動を停止したり閉鎖するスペースもあり、地図情報は毎年のように改編され続けています。大阪の中心エリアとして知られるキタエリアや天王寺エリアも、ここ10年の再開発で街の風景は大きく様変わりしました。さらには、本展の開催前には住民投票によって最終的な方針が固まることになりますが、大阪都構想の実施の可否によって大阪市の枠組みが変わると共に、地図の情報が近い将来大きく書き換えられる可能性もあります。情報に触れる場所によって変化するタイムラグとリアリティの強弱に、政治や経済によって近年加速する社会構造の変化もあいまって、私たちを幾重にも取り巻く現代の情報は、その不確かさを許容することを前提とせざるを得ないものとなっています。現実と架空、または虚構との間を行き来し続けている日常を振り返りながら、大阪の情報を中心に森村が作り出していく「架空の都市」を目の当たりにして、これからの情報との向き合い方に心を巡らせていただきたく思います。ぜひこの機会にご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

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《OTW_1》[部分] 地図、修正液、糸、針、刺繍枠、布 55.0 x 52.0 x 1.0 cm 2015 【本展出品作品】

 

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《Airmailed Stamps (Promised Land)》[部分] 使用済みの海外の切手、針、糸 2015 [写真提供:川崎市岡本太郎美術館]

 

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《Daily Hope》 修正液、新聞紙、アクリル板   2012 [撮影:TOKIO OUT of PLACE]