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2015-01-16小松原 智史 展に関する、掲載プレビュー・レビューのご紹介
小松原 智史 展「エノマノコノマノエ」につきまして、各所にてプレビュー・レビューをご掲載いただきました。
主だったご掲載記事を以下にまとめてご紹介させていただきます。当展をご紹介くださったみなさまに、心より御礼申し上げます。
・Lmaga.jp「小吹隆文のアート男塾-11月の10本ノック」(プレビュー/11月5日)
http://lmaga.jp/article.php?id=3127
・artscape 「artscape レビュー」(レビュー/12月1日)
http://artscape.jp/report/review/10105149_1735.html
・ブログ「プラダーウィリー症候群(Prader-Willi Syndrome)の情報のメモ」(レビュー/11月29日)
http://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20141129/art
・「大阪芸術大学ブログ」(レビュー/12月19日)
http://geidai-blog.jp/2014/12/post-6748.html
2015-01-13「OBJECTS IN MIRROR~」はじまりました!
ttk3年目の最初の展覧会「OBJECTS IN MIRROR ARE CLOSER THAN THEY APPEAR」、3連休と重なりました最初の3日間で100人を優に超えるみなさまにお越しいただきました。連休という好条件に、昨年秋の「無人島にて」展で大反響を巻き起こしたキュレーター長谷川新さんの企画ということもあって、改めて注目度の高さがうかがえた会期一週目となりました。
長谷川さんのキュレーションのスタンスをご存知の方には、本展も彼らしい納得の内容になっていると思います。本展のタイトルやステートメントはとても意味深でやや論理的に感じるかもしれませんが、基本的に長谷川さんの展覧会は、美術史の文脈を理解しないと楽しめないという作り方にはなっていません。本展のステートメントで小説や詩のセンテンスが引用されているように、物語性が作家のセレクトから実際の展示に至るまでに反映されています。今回は7名の作家の作品で物語られますが、表現のジャンルや素材の「近さ/遠さ」が既存の価値観の中でのものだけではなく、作家同士の比較の中でも網の目のような相関図が形成されているように思います。
展示自体も、見た目では比較的すっきりと配置されていますが、作品の情報量としてはやや多めの印象があります。そのため、展示を一巡すると見た目以上のボリューム感に圧倒されますが、じっくり時間をかけて展示をご覧いただければ、長谷川さんが意図する作家同士の関係性を読み取ることはそれほど難しいものではないと思います。(ただし、もちろん長谷川さんの意図を見い出すことが唯一の答え・目的ではありませんが)
各作家につきましては、長谷川さんのキュレーションの意図のもとで、出品作品は作家によって新作のみ、旧作のみ、新作・旧作混合の様々なアプローチをとっています。また、7名の作家のうち5名は関西外で活動する作家ですので、関西の方々にとっては初めてご覧になる作家も多いと思います。良い意味でいつものttkとは違った空間、展示をお楽しみいただければと思います。
そして本展は、2月から関連イベントが次々と開催されます。長谷川さんの発案で、ttk3年目にして初めて、展覧会で此花の近隣の施設との連携が実現しました。オープニングレセプションを実施した、ttkから徒歩5分の四貫島中央通商店街内にある「PORT」にて、3つの関連イベントを実施いたします。こちらでは、複数の作家が搬入期間中に宿泊して、その間も作業の合間に下町風情にあふれた此花エリアを満喫していただいた拠点でもありました。本展で初めて此花にお越しになられる方には、ttkとPORTへの移動の間に、大阪らしい下町の此花の雰囲気もご一緒に楽しんでいただければと思っております。イベント自体の充実さももちろんで、展覧会そのものを取り上げるというよりは、その周辺から主題を広げていくような内容になっていますので、ぜひ関連イベントもお誘いあわせの上ご参加ください。
先般ご案内の通り、今月17日から28日まで中断期間がございますが、3月頭までの会期、多くのみなさまのお越しをお待ちしております。
2015-01-10「OBJECTS IN MIRROR ARE CLOSER THAN THEY APPEAR」会期中休廊期間のご案内 1月17日(土)~28日(水)
現在開催中の「OBJECTS IN MIRROR ARE CLOSER THAN THEY APPEAR」は、
先般ご案内の通り、1月16日(金)まで通常オープンの後、1月17日(土)から休廊となっております。
次の開廊日は1月29日(木)でございます。
なお、1月12日(月・祝)は開廊しております。
みなさまにはご不便をおかけいたしますが、何卒お間違えのありませんようにお願いいたします。
2015-01-10Director’s Eye #3 「OBJECTS IN MIRROR ARE CLOSER THAN THEY APPEAR」
・「OBJECTS IN MIRROR ARE CLOSER THAN THEY APPEAR」 展示風景
・「OBJECTS IN MIRROR ARE CLOSER THAN THEY APPEAR」展に関する、掲載プレビュー・レビューのご紹介
Director’s Eye # 3
「OBJECTS IN MIRROR ARE CLOSER THAN THEY APPEAR」
2015年1月10日(土)~3月1日(日)
キュレーター:長谷川 新
出品作家:荒木 悠、上田 良、折原 ナナナ、柄澤 健介、小濱 史雄、佐伯 慎亮、末永 史尚
開廊時間:木曜~日曜 12:00~19:00
休廊日:毎週月曜~水曜、1月17日(土)~28日(水) (※ ただし1月12日(月・祝)は開廊)
会場:the three konohana
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《関連イベント》 (※詳細はこちら)
会場:PORT http://shikanjima-port.jp/
大阪市此花区四貫島1-6-6 [四貫島中央通商店街内]
(the three konohanaより徒歩5分)
・レセプション
1 月10 日(土)19:00~21:00
入場無料(ドリンクキャッシュオン制)
・めりカフェ「抹消の痕跡をたどる──ルネサンス美術における上塗りと未完成」
特別講師:古川萌
2 月1 日(日)18:00~20:00
入場料500円+ワンドリンク注文制
Ustream配信の様子(録画):http://www.ustream.tv/recorded/58311480
当日の配布資料(改訂版)→[PDF]
当日のスライド資料→[PDF]
・荒木悠作品上映会
ゲスト:菅原伸也 (※トークのレジュメはこちらからダウンロード可能です→[PDF])
2 月14 日(土)18:00~21:00
入場料500円
・「SAVE THE CLUB NOON」上映会
ゲスト:宮本杜朗監督
2 月15 日(日)18:00~21:00
入場料500円
http://savetheclubnoon.com/
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このたびthe three konohanaでは、Director’s Eyeの第3弾として、キュレーター長谷川 新(Arata Hasegawa, b.1988)の企画によるグループ展「OBJECTS IN MIRROR ARE CLOSER THAN THEY APPEAR」を開催いたします。
2013年よりキュレーターとしての活動を開始した長谷川は、同年にチーフキュレーターとして参加した「北加賀屋クロッシング2013 MOBILIS IN MOBILI -交錯する現在-」にて、国内のアートシーンに頭角を現すこととなりました。同展において彼は、自らと同世代である80年代生まれの作家の動向への深い考察のみならず、新進の評論家を多数巻き込み、かつバイリンガルで構成した展覧会図録の出版、さらには東京と金沢への巡回展も成功させるなど、キュレーターとしての仕事を体系的にかつ細部にわたって展開しました。
また2014年秋に京都で企画した「無人島にて―「80年代」の彫刻/立体/インスタレーション」では、前年の企画とは対照的に、彼自身が生まれていない時代の表現傾向を取り上げ、そこに新たな解釈の可能性を提示した意欲作として、各所で大きな反響を巻き起こしました。卓越した知識量と、歴史を基盤とした洞察力に裏打ちされた彼のキュレーターとしての活動には、多くの美術関係者から注目が集まっています。
本展では、長谷川の視点は再び同世代周辺の動きへと向かいます。近年の美術におけるジャンルの横断や表現・素材の多様性に着目し、それらを明確に分類するのではなく、その境界周辺にある概念や価値、またはその距離感への考察をおこなうものです。
ゼロ年代以後の表現に通底するゆるやかな価値観への接近が期待されます。ぜひこの機会にご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
the three konohana 山中 俊広
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OBJECTS IN MIRROR ARE CLOSER THAN THEY APPEAR
Curator:Arata Hasegawa
「視野の縁でなにが起きているかを知っているだけでは、我慢できなくなりかける。目にはいる部屋の光景はつねに一分の隙もなく、それがまた衝動を煽った。ここまで来ると強迫観念だ--どんなに早く首をまわしても、まわりで起きていることはこれっぽっちもわからない…。」
グレッグ・イーガン『順列都市』
「彼は目を上げて、その翼あるものを見た。見たと言っても両の目にあふれていた玉葱の涙を通してで、したがって数瞬のあいだ突っ立って見つめていたのだった、 なぜならば涙のために奇妙なレンズを通して見たみたいにそれの輪郭がふくれ歪んでいたからで、睫毛が乾くようにと目をすがめた、そしてあらためて見つめた。」
アントニオ・タブッキ『ベアト・アンジェリコの翼あるもの』
「舞台の上では行為が演じられるか、それとも、おこなわれたことが報告されるかの、いずれかである。」
ホラーティウス『詩論』
タイトルとなっている英文は、アメリカ、カナダ、それとインドを走る乗用車のサイドミラーについている警句だ。
「鏡ごしに見えるものは、見かけより近くにある」
そのことばには確かにソリッドな感覚がある。速度を伴っている。
ちょっとした重力も感じることができる。
生死に肉薄した、物質的でミニマルな警句。
そこから、「鏡ごしに」という部分を削り落とす。
本展は7名の作家の、展覧会だ。
荒木悠、上田良、折原ナナナ、柄澤健介、小濱史雄、佐伯慎亮、末永史尚。
僕はここで頻出する修辞を用いることを執拗に拒む。
よくある修辞1。「彼らは一見すると全く異なる作風です。しかし−−」
よくある修辞2。「−−という素材/メディウム/ジャンルの独自性を追求し」
私たちは互いの「近さ」をもっと許容しても良いのではないか。
あるいは今観ているそれが別の似たなにかであり得ることについて、考えを巡らせてみることができるのではないか。
だからこの展覧会は、「近さ」について考えられるようにした。
作品は伸びたり縮んだりするし、展覧会ですべてを見せる必要もない。
もとよりそれは、絶えず遅れている。
展覧会は鑑賞者の少し後方を走っている。(行き先は異なれど少なくとも今は同一方向に)
鑑賞者は鏡ごしにそれを見る。
それは見かけよりもずっと、近くにある。
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2015-01-04外部の展覧会情報 15年1月(1/12更新)
ttkとご縁のあった作家・ディレクターによる、ttk外での展覧会情報をお知らせいたします。
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一昨年3~5月にttkにて個展を開催し、今年10~11月にttkにて個展を開催予定の伊吹 拓さんが、大阪・枚方のNote Galleryのグループ展に参加いたします。
「New Year Art Exhibition」
会期:2015年1月11日(日)~22日(木)
開廊時間:12:00~17:00(最終日は16:00まで)
定休日:月・金曜日
会場:Note Gallery(573-0057 枚方市堤町8-15 TEL:072-396-0708)
http://notegallery.jimdo.com/
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現在開催中の「OBJECTS IN MIRROR ARE CLOSER THAN THEY APPEAR」の出品作家末永 史尚さんが、東京・末広町のMaki Fine Artsにて個展を開催いたします。
末永史尚「放課後リミックス」
会期:2015年1月10日(土)~2月1日(日)
開廊時間:12:00~19:00
定休日:月・火・祝祭日
会場:Maki Fine Arts(101-0021 東京都千代田区外神田6丁目11-14 3331 Arts Chiyoda #205 TEL:03-6806-0615)
http://www.makifinearts.com/
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現在開催中の「OBJECTS IN MIRROR ARE CLOSER THAN THEY APPEAR」の出品作家荒木 悠さんが、京都造形芸術大学内で開催のグループ展に参加いたします。
「藪の中」
会期:2015年1月23日(金)~2月11日(水・祝)
出品作家:荒木 悠、門田 訓和、加納 俊輔、金 光男、彦坂 敏昭
開廊時間:11:00~18:00
定休日:日曜日、2/4(水)、5(木)
会場:京都造形芸術大学 ギャルリ・オーブ(606-8271 京都市左京区北白川瓜生山2-116 京都造形芸術大学 人間館1F TEL:075-791-9122)
http://aube.kyoto-art.ac.jp/
2015-01-012015年 新年のご挨拶
旧年中は大変お世話になり、誠に有難うございました。
開廊3年目を迎えますthe three konohanaでは、
本年も現代美術の展覧会を中心に、皆様のご期待にお応えできる企画を進めてまいります。
本年も引き続き、変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2015年 元旦
the three konohana
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本年は、1月10日(土)からのDirector’s Eye #3 「OBJECTS IN MIRROR ARE CLOSER THAN THEY APPEAR」で、ttkの展覧会はスタートいたします。
また、本年2015年の展覧会スケジュールはこちらにてご案内しております。
2014-11-30外部の展覧会情報 14年12月【12/11更新】
ttkとご縁のあった作家・ディレクターによる、ttk外での展覧会情報をお知らせいたします。
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今年1月~3月に、ttkにて開催しました「まよわないために」展の出品作家田中秀介さんが、「シェル美術賞展2014」に入選し、国立新美術館での展覧会に出品いたします。
「シェル美術賞展 2014」
会期:2014年12月10日(水)~12月23日(火・祝) ※16日(火)休館
会場:国立新美術館[1階展示室1B](106-8558 東京都港区六本木7-22-2)
開館時間:10:00 – 18:00(入館は17:30まで)、12日(金)、19日(金)は10:00 – 20:00(入館は19:30まで)、23日(火)は10:00 – 16:00(入館は15:30まで)
入場料:一般400円/大学生200円
http://www.showa-shell.co.jp/art/exhibition.html
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昨年3月~5月にttkにて個展を開催しました伊吹 拓さんが、大阪・北堀江のRouge Blanc Galleryのコンサートイベントに参加いたします。
「accordo accordo! vol.4 ~画廊の音楽祭~」
開催時間:2014年12月13日(土) 19:00~(18:00開場)
会場:Rouge Blanc Gallery(550-0014 大阪市西区北堀江3-6-3)
演奏:ウミネコ楽団、田ノ岡三郎
入場料:前売2000円、当日2500円
(※伊吹さんの作品展示は12月21日(日)まで[入場無料]。12:00~19:30、12月17日(水)休)
https://sites.google.com/site/galleryrougeblanc/
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昨年3月~5月にttkにて個展を開催しました伊吹 拓さんと、今年1月~3月にttkにて開催しました「まよわないために」展の出品作家乃村 拓郎さんが、神戸・元町のGALLERY 301のグループ展に参加いたします。
THE ARTISTS of the year 2014
会期:2014年12月7日(日)~14日(日)
開廊時間:12:00~18:00
定休日:水曜日
会場:GALLERY 301(650-0023 神戸市中央区栄町1-1-9 東方ビル301 TEL:078‐393-2808)
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昨年6月~7月に、ttkにて開催しました「SLASH/09」展の出品作家藤田 道子さんが、東京・国立のgallery & books circleにて個展を開催いたします。
michiko fujita solo exhibition 「PATTERN」
会期:2014年12月5日(金)~23日(火・祝)
開廊時間:12:00~19:00
定休日:火~木曜日
会場:gallery & books circle(186-0011 東京都国立市谷保5119 やぼろじ内 TEL:042-505-8019)
2014-11-18「エノマノコノマノエ」開催中です!
展覧会スタート直後に毎回書いておりましたVOICE、今回ははならぁとがありましたので遅れて会期中盤での記事掲載となり申し訳ありません。
公募展イベントや昨年のはならぁとなど、これまでコンスタントに関西での発表をおこなってきたこともあり、初個展ながらも小松原さんのことを知る人も多くおられますが、今回の展示のアプローチはこれまでのものとは明らかに違います。
この小松原さんの個展の重要なポイントは、過去毎回実施していた会期中の公開制作をしないことにあります。彼の制作中の一挙一動ではなく、描かれた作品そのものに鑑賞者の視線を集中させることを狙いとし、これ以上変化のない完結した作品そのものから、「増殖」や「意味/無意味」の概念を積極的に思考・想像していただけるようになっています。空間へのアプローチでもって彼のコンセプトを反映させた作品も、これまでの表現のバリエーションとは全く異なる展開を見せています。
また、個々のタブロー作品も、質の深まりはもちろんのこと、支持体の素材の違いによる「増殖」の方向性およびレイヤーの差異にも注目していただけるかと思います。平面性という絶対的なルールを守りながら、二次元と三次元の間に多くのベクトルを刻んでいく小松原さんの展示空間を、ぜひじっくりとご堪能くださいませ。
2014-11-03小松原 智史 展「エノマノコノマノエ」会期中休廊期間のご案内 11月3日(月)~12日(水)
現在開催中の小松原 智史 展「エノマノコノマノエ」は、先般ご案内の通り、11月3日(月)から12日(水)まで休廊となっております。
なお、次の開廊日は11月13日(木)でございます。以後は通常通り、毎週木曜~日曜のオープンとなっております。
みなさまにはご不便をおかけいたしますが、ご来廊の際には何卒お間違えのありませんようにお願いいたします。
2014-11-03「奈良・町家の芸術祭 はならぁと 2014」11月7日(金)~24日(月)
ttk山中が今年からアートディレクターを務める、「奈良・町家の芸術祭 はならぁと 2014」が11月7日(金)から、奈良県内の複数のエリアにて開催いたします。
山中が主に担当する現代アートによる展覧会企画「はならぁと こあ」は、郡山城下町、奈良きたまち、生駒宝山寺参道の3エリアにて、11月16日(日)までの10日間の会期にて開催いたします。
ttk最寄駅の西九条駅からは、JR・阪神共に電車一本直通で結ばれております。
特に関西以外からお越しのみなさまには、ttkにて開催中の小松原智史展とご一緒にお回りいただければ幸いです。
ぜひご来場、ご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
□ 開催概要
会期:
2014年11月7日(金)~24日(月・祝)
[はならぁと こあ] 2014年11月7日(金)〜16日(日)
[はならぁと ぷらす]2014年11月7日(金)〜24日(月・祝)
・郡山城下町、奈良きたまち、生駒宝山寺参道:11/7(金)~16(日)【はならぁと こあ 開催エリア】
・田原本町寺内町:11/8(土)~9(日)
・御所まち:11/9(日)
・五條新町:11/15(土)~16(日)
・今井町:11/15(土)~23(日)
・八木札の辻:11/20(木)~24(月・祝)
鑑賞について:
開場時間:10:00~17:00(※一部のぷらすの会場は異なる場合がございます)
「こあ」「ぷらす」、無料でご覧いただけます。(有料のワークショップやイベントを除く)
運営:
主催 奈良・町家の芸術祭HANARART実行委員会
共催 奈良県
実行委員長 山本 陽一(NPO法人大和社中 理事長)
アートディレクター 山中 俊広(インディペンデント・キュレーター)
公式HP:http://hanarart.jp/
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アートディレクターが語る“はならぁと こあ”の見どころとは?
今年の「はならぁと こあ」は、郡山城下町、奈良きたまち、生駒宝山寺参道の奈良県北部3エリア4会場にて開催いたします。今年の4会場は大正から昭和初期にかけて建造され、それぞれ遊郭、住居、工場、旅館の用途で使われていた、地元の歴史と縁が深く結びついている建物です。これらの個性豊かな会場で、現代アートの領域で実績を重ね、奈良にゆかりのある4組5名のキュレーターが、総勢約30組のアーティストと共に、奈良の地域性の新たな視点やその糸口を、現代アートの手法と思考によって導いた展覧会の形式にて表現します。
奈良の個性や魅力をただ一方向的に提示することが、「はならぁと こあ」における現代アートの役割ではありません。いつの時代も、多くの人々の関与の下で過去と現在の価値観の拮抗を重ねることにより、常に私たちの歴史と文化は熟成されてきた経緯があります。その例に違わず、これまで奈良の土地が蓄積してきた数多くの歴史と文化も、その価値を変化させながら現代に受け継がれています。さらに私たちの生きる現代は、社会のシステムの多様化によって膨大な価値観が混在する時代です。「はならぁと こあ」は、これら多数の選択肢の存在を示唆させ、今昔へと思考を巡らせる橋渡しとなることで、今にふさわしい奈良の印象を見い出していただく機会になるはずと信じています。
今年の「はならぁと こあ」は会場間の連携を強化し、エリア間を周遊してじっくり楽しんでいただくための連携企画を複数用意しています。現代アートの展覧会と共に、会場周辺のまちなみも合わせて散策していただくことで、奈良の過去と現在、歴史と文化のみならず、日常の生活にも通底する新たな思考と気づきを持ち帰っていただければ幸いです。
奈良・町家の芸術祭 はならぁと アートディレクター 山中 俊広